ランクセス、ドイツの「タイヤ・テクノロジー・エキスポ2015」に出展

 

ドイツの特殊化学品メーカー、ランクセス（LANXESS）は、2015年2月10日～12日までの3日間、ドイツ・ケルンで開催されたタイヤ産業技術発表展示会「タイヤ・テクノロジー・エキスポ2015」に出展し、SSBRゴムの新製品や添加剤、製造に使用される加工助剤にいたるまで、タイヤ業界向けの多岐にわたるソリューションを紹介しました。

 

ランクセスのタイヤ＆スペシャリティーラバーズビジネスユニットは、ソリューション・スチレン・ブタジエン・ゴム（SSBR）の革新的な2つの新製品「ブナ^®（Buna^®）FX 3234A-2HM」と「ブナ^®（Buna^®）VSL 3038-2HM」の開発について紹介しました。これらの高性能ゴム製品は、低転がり抵抗を備えた低燃費タイヤの製造においてタイヤメーカーに最適な選択肢を提供します。また、今年1月に新設されたラインケミーアディティブスビジネスユニットからは、幅広いポートフォリオから、環境に優しい離型剤「レノディブ^®（Rhenodiv^®）」、タイヤマーキング用インク「レノマーク^®（Rhenomark^®）」、定評ある加硫戻り防止剤「パーカリンク^®（Perkalink^®） 900」や架橋剤「ブルクレン^®（Vulcuren^®）」などの製品を紹介しました。

 

ランクセスはさらに、両ビジネスユニットの専門家らが多数の高レベルな研究発表やプレゼンテーションを行いました。

 

タイヤ＆スペシャリティラバーズビジネスユニット：

持続的な性能向上に向けた新SSBRゴム製品の開発

ランクセスは、現在タイヤ業界で広く使用されている「ブナVSL2438-2HM」に代わる2つの新しいゴム製品を開発しました。「ブナ FX 3234A-2HM」は、新しく開発されたブナFX製品群の先駆けとなるもので、引き続き、他の製品も発売される予定です。この機能化されたSSBRグレードは、トレッドコンパウンドにおけるポリマー/充填剤の結合の向上を示し、これがヒステリシスロス（内部摩擦）を低減し、結果としてタイヤの転がり抵抗を低減します。グリップ性能も向上しました。同製品のガラス転移温度（Tg）は、-30℃です。ランクセスは、これらのコンパウンドの特性をさらに向上させるため、ゴムを機能化する他の技術も研究しています。

 

2つめの新しいゴムグレードである「ブナVSL 3038-2HM」は、既存のブナVSL製品群に属しています。スチレン含有量38%、ビニル含有量30%の油展SSBRです。ガラス転移温度（Tg）は、　-26℃となります。これによって、転がり抵抗に影響を与えることなく優れたグリップ性能をもたらします。この優れたグリップ性能は、タイヤのトレッドの摩耗を低減し、同時に卓越した摩擦係数を得ることができます。

 

より高いガラス転移温度（Tg）を持つ「ブナVSL 3038-2HM」は、例えば、コンパウンドに「ブナCB24」などのネオジウム触媒ポリブタジエンラバー（NdBR）をさらに添加することができ、これにより摩擦係数を「ブナ VSL 2438-2HM」 や 「ブナ VSL 5025-2HM」と同等のレベルまで向上することができます。その結果、耐摩耗性が大幅に向上できます。

 

37.5 phr のTDAEオイルを添加すると、「ブナFX 3234A-2HM」と「ブナ VSL 3038-2HM」は80MUのムーニー粘度を示します。この高い数値は優れた耐摩耗性も確保します。34%あるいは38%のスチレン含有量は高い動剛性を確保するため、これらのゴム製品は高性能夏用タイヤに最適です。

 

タイヤ＆スペシャリティーラバーズビジネスユニットのテクニカルマーケティングマネジャーであるデビッド・ハーディは次のように述べています。「タイヤ・テクノロジー・エキスポは、製品の紹介だけでなく、タイヤ業界の交流を促進するすばらしい機会です。それが、さらなる省エネ『グリーンタイヤ』の開発を促進することになります。ランクセスの合成ゴムグレードは、現在のタイヤの転がり抵抗を大幅に低減できると確信しています」

 

ゴム技術のプレゼンテーション

「これらの発表の広範なテーマを考えると、ランクセスがあらゆる分野において最新の高性能タイヤの開発の促進に注力していることがおわかりになるでしょう。タイヤは非常に複雑な製品で、ますます多岐にわたる要求性能を満たさなければなりません。ランクセスは、添加剤や高性能ゴムグレードをはじめとし、ゴムの分析化学、タイヤ試験にいたるまで、タイヤ技術の様々な面において積極的に取り組んでいます。その結果、ランクセスが、この業界でもっとも経験豊富なパートナーとなっているのです」と、ハーディが述べています。

 

2月10日： 開催初日

タイヤ＆スペシャリティーラバーズビジネスユニットのゴム加工専門家であるDr. Saeid Kheirandish は、ポリブタジエンゴム製品である「ブナNd 22 EZ」 と「ブナNd 24 EZ」の優位性を説明しました。この2つの製品は、タイヤ製造において性能特性と優れた加工特性の最適なバランスを実現します。

 

2月11日： 開催2日目

オフロード自動車のタイヤの早期故障の最も多い原因の1つとして、トレッドやサイドウォールに深い傷が生じ、パンクを引き起こすことが挙げられます。ラインケミーアディティブスの技術サービスマネジャーであるジョン・ナイナバーは、予備分散させた短繊維を含有するタイヤコンパウンドが機械的特性を向上するというテスト結果を発表しました。最近のテスト結果が示すように、このような予備分散の繊維は、オフロードや他の厳しい環境において使用されるタイヤの傷耐性と耐チップ性を大幅に向上します。

 

2月12日： 開催3日目

タイヤ＆スペシャリティーラバーズビジネスユニットの製品開発者であるDr. Thomas Rünziは、充填剤と結合したコンポーネントによって機能化された新しいネオジウム触媒ポリブタジエンラバーの最初のテスト結果を発表しました。この開発のもう1つの目的は、転がり抵抗および燃費性などのタイヤの性能特性の向上です。

 

 

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これは、ドイツ・ケルンで2月5日に発表されたリリースをもとに、ランクセス株式会社が発表したものです。

この原文（英語）は、以下のURLにてご参照下さい。 http://www.press.lanxess.com

 

 

ランクセスについて：

ランクセスは、世界29カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2013年の総売上は83億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 16,700人、世界中に52の拠点を展開しています。主な事業は、プラスチック、合成ゴム、中間体、特殊化学品の開発、製造とマーケティングです。ランクセスは、持続可能性に優れた企業を選定する「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス」のワールド・インデックス（DJSI World）とヨーロッパ・インデックス（DJSI Europe）および「FTSE4Good」の構成銘柄です。

ランクセスについての詳細は同社URLにてご確認下さい。

www.lanxess.co.jp

 

本件に関するお問い合わせ先：

ランクセス株式会社　コーポレートコミュニケーションズ

村上　幸

TEL : 03-5293-8005　FAX : 03-5219-9773

lanxess.japan@lanxess.com

 

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