2011-10-26
ドイツの特殊化学品メーカーのランクセス(LANXESS)は、米国ノースカロライナ州グリーンズボロを拠点とするユニテックス社(UNITEX Chemical Corporation)を買収することを発表しました。これにより、ランクセスは世界的な資産基盤と高品質で環境に優しい非フタル酸系可塑剤の製品群を強化します。米国における製造拠点の買収は、ランクセスにとって初めてです。両社は買収価格を公表しないことで合意しています。
非公開会社のユニテックス社(2010 年売上高:約3,000万米ドル)は、従業員約40名を擁し、グリーンズボロに製造拠点を置いています。同拠点では、主に非フタル酸系可塑剤、そして難燃剤を含むその他の特殊化学品を製造しています(年間製造能力:5万トン以上)。
ランクセスは今回の買収により、ユニテックス社の安息香酸、クエン酸、トリメリット酸エステルを含む広範な非フタル酸系可塑剤群に加えて、柔軟に対応する製造設備の使用権を獲得することになります。ユニテックス社の製品群は、ランクセスの「メザモール(Mesamoll®)」」「ユニモール®(Unimoll®)」「アディモール(Adimoll®)」「ウルトラモール®(Ultramoll®)」など、非フタル酸系可塑剤の主要製品群を補強します。世界的な非フタル酸系可塑剤市場は、現在13億ユーロと推定され、年間成長率は7%です。
ランクセスの経営委員会メンバーであるレニェー・ファン・レッセルは、次のように述べています。「この買収は、特殊化学品業界でのランクセスの技術的リーダーシップを明確に示し、世界最大の化学品市場である米国における顧客関係を強化します」
ユニテックス社の前社長兼オーナーのジョージ・W・ペイジ氏は次のように述べています。「ランクセスの傘下に入ることは、ユニテックス社にとって喜ばしいことです。技術に注力し、世界で確固たる優位性を誇るランクセスは、ユニテックス社のグリーンズボロチームに、さらなる成功の基盤をもたらしてくれるでしょう」
買収契約は直ちに締結され、ランクセスはこの買収資金を現存する流動性資産でまかないます。ユニテックス社の事業は、ランクセスの機能性化学品ビジネスユニットに統合されます。
非フタル酸系可塑剤は、北米、西欧、日本などの先進諸国市場における規制強化により需要が増加しています。この傾向は、中南米など世界の新興成長市場でも同様です。各国の規制機関は、玩具、食品包装、ケーブルといった消費材には、非フタル酸系可塑剤のみによって加工された柔軟性プラスチック、PVC(ポリ塩化ビニル)の使用を要請しています。
ランクセスは、すでに非フタル酸系可塑剤分野において、主要製品である「メザモール」(100%非フタル酸系のアルキルスルホン酸エステル)をはじめとする最新の製品群で業界を牽引しています。 2007年には「メザモール II」の乾燥食品および水性食品用の包装材への使用が、米国食品医薬品局(FDA)により認可されました。欧州でも欧州食品安全機関(EFSA)が、食品に接触する製品への「メザモールII」の使用を承認しています。
ジョルジュ・アルベルト・ノゲイラを責任者とする機能性化学品ビジネスユニットは、パフォーマンスケミカルズ部門に属しています。同ビジネスユニットでは、特殊可塑剤のほか、リン系化合物や着色剤を製造しており、全世界の従業員数は約450名です。その大半が、レバクーゼンあるいはクレフェルド−ユルディンゲン(ドイツ)の拠点で従事しています。
ピッツバーグ(米国ペンシルバニア州)に拠点を置く米国ランクセスコーポレーション(2010 年売上高:12 億ユーロ)は、現在、米国の9拠点で約900名の従業員を擁し、高性能合成ゴム、アドバンスト工業中間体、および特殊化学品を製造しています。
これは、ドイツ・レバクーゼンで10月12日に発表されたリリースをもとに、ランクセス株式会社が発表したものです。
この原文(英語)は、以下のURLにてご参照下さい。 http://www.press.lanxess.com
ランクセスについて:
ランクセスは、世界30カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2010年の総売上は71億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 15http://www.lanxess.co.jp,800人、世界中に46の拠点を展開しています。主な事業は、プラスチック、合成ゴム、中間体、特殊化学品の開発、製造とマーケティングです。ランクセスについての詳細は同社URLにてご確認下さい。www.lanxess.co.jp
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(2011-00194J)