2021-09-09
ドイツの特殊化学品メーカー、ランクセス(LANXESS)は、難燃性ポリアミドおよびポリエステルコンパウンドの射出成形中に直面する典型的な課題を再現した、電気・電子産業用途に焦点を当てた部品の試作用射出成形金型を開発しました。ランクセスの熱可塑性コンパウンドである「デュレタン®(Durethan®)」(ポリアミド6、66)およびポリブチレンテレフタレート化合物「ポカン®(Pocan®)」は、自動車業界に加えて、電気・電子産業向け用途において最も重要な分野です。ランクセスでは、電動モビリティの増加や生活のデジタル化などにより、難燃性プラスチック製品の需要が急増すると予想しています。これらのプラスチック加工業者は、脱型や流動特性解析などの広範な技術サービスによりサポートを受けています。ランクセスは、本分野でのサービス提供を拡充し、研究開発拠点であるドイツ・ドルマーゲンにあるポリマー加工用技術研究所において、このたびの試作用射出成形金型を開発しました。
「この金型を使用することで、新しい難燃剤および加水分解安定化剤の現実的な分析を行いたいと考えています。ランクセスの目的は、製品開発段階においても必要に応じて処方を適用できるように、事前に特殊な加工特性を特定することです。そして、ランクセスの難燃性プラスチック加工業者に、量産のための特定処理の推奨事項を提供したいと考えています」と、ハイパフォーマンスマテリアルズ(HPM)ビジネスユニットのポリマー加工ラボのプロジェクトエンジニアであるカタリーナ・シュッツは述べています。
お客様の課題を実践的な方法で再現し、取り組む
難燃性を備えた熱可塑性樹脂のほとんどは、添加剤が使用されているため、標準製品よりも加工範囲が狭まります。プロセスパラメータが適切に選択されていない場合は、金型への樹脂の付着やコンポーネント表面の不良が発生する可能性があります。適切ではないプロセスにおいては、コンパウンドの機械的特性を損なう場合が多くあります。また、シュッツは次のように述べています。「この試作用金型により、これらの課題を実用的な方法で再現し、改善方法を見つけることができます」
HPMビジネスユニットのプラスチック専門家が開発した射出成形金型は、異なる用途のさまざまな側面が一体化された、高機能で、筐体のようなデモンストレーション部品です。その複雑な形状は、壁の厚さ、開口部、広い平面部、リブ、およびプラグ接続部の粗い「模造」に急激な変化があったことを示しています。端子台などに見られるさまざまな形状のスナップフィットも、直径の異なるネジボスとともに一体化されています。
構成部品の材料分析テスト
「手のひらサイズの部品は、機械的、電気的、および難燃性のテストにも使用することができ、さまざまなプロセスパラメータや実際の形状に応じて材料の性能を評価することができます」と、HPMビジネスユニットの電気・電子アプリケーション開発者であるサラ・ルアーズは述べています。HPMビジネスユニットが部品試験センターで実施する試験には、落下試験、UL 746A(比較トラッキングインデックス(CTI))に準拠した耐トラッキング性の測定、IEC 60695-2-11から-13に準拠したグローワイヤーテストなどがあります。
費用対効果の高いサービスであるHiAnt
プロジェクトパートナーを対象としたこれらのサービスはすべてHiAntブランドの一部であり、HPMビジネスユニットが材料、用途、加工、および技術開発において提供する幅広い専門知識を網羅しています。このサポートは、コンセプト設計、材料の最適化、機械およびレオロジー的シミュレーションから量産の開始まで、アプリケーション開発のすべての段階を網羅しています。
オーバーモールディングされた金属部品の応力亀裂の解析
HPMビジネスユニットは、電気・電子業界のお客様に効果的なサポートを提供し続けるために、プロセスツールを常に拡張しています。今後は樹脂・金属ハイブリッド部品の試作金型も稼働させる予定です。「オーバーモールドされた金属の挿入を特徴とするプラスチックコンポーネントは、大きな温度変動にさらされると、応力亀裂を受けやすくなります。新しいハイブリッド金型を使用して、これらの用途のために特別に開発している材料の耐亀裂性を調査し、改善したいと考えています」と、ルアーズは述べています。また同ビジネスユニットは、金型を使用して、材料、コンポーネントの形状、プロセスパラメータなどの要因に応じて応力亀裂を予測するシミュレーションモデルを検証することも計画しています。
ランクセスの難燃性コンパウンドおよび関連するHiAntサービスの詳細については、以下のURLにてそれぞれご確認いただけます。
www.flame-retardancy.lanxess.com
www.hiant.lanxess.com
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これは、ドイツ・ケルンで8月26日に発表されたリリースをもとに、ランクセス株式会社が発表したものです。
この原文(英語)は、以下のURLにてご参照下さい。 http://www.press.lanxess.com
インファックについて
インファックは、自動車制御ケーブル、アクチュエータ、アンテナ、バッテリーパックを専門とする韓国の自動車部品メーカーです。インファックは1969年の設立以来、韓国、米国、メキシコ、中国、チェコ、インド、ベトナムの17拠点で世界の主要自動車メーカーに部品を供給しています。シャシー、電子部品、駆動部品からエコカー、未来のインテリジェントカーに至るまで、自動車部品の研究開発を続け、グローバルなOEM部品メーカーとしての地位を確立しています。現在、世界中に約1,500人の従業員がいます。
ランクセスについて
ランクセスは、世界33カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2020年の総売上は61億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 14,800人です。主な事業は、中間体、添加剤、特殊化学品及びプラスチックの開発、製造とマーケティングです。ランクセスは、持続可能性に優れた企業を選定する「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス」のワールド・インデックス(DJSI World)、ヨーロッパ・インデックス(DJSI Europe)および「FTSE4Good」の構成銘柄です。
ランクセスについての詳細は同社URLにてご確認下さい。
www.lanxess.co.jp
本件に関するお問い合わせ先
ランクセス株式会社 コーポレートコミュニケーションズ
TEL : 03-5293-8006 FAX : 03-5219-9773
lanxess.japan@lanxess.com
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(2021-0826J)