ランクセス、ウレタンプレポリマーの重要な役割について「ヨーロッパ・コーティングショー2019」で紹介

ドイツの特殊化学品メーカー、ランクセス（LANXESS）は、ドイツ・ニュルンベルクで3月19日から21日まで開催された「ヨーロッパ・コーティングショー（ECS）2019」に出展し、コーティング、接着剤、シーラント向けの広範な製品群を紹介しました。主な展示の1つとして、「アディプリーン^®（Adiprene^®）LF」および「トリクシーン^®（Trixene^®）」製品ラインの低遊離イソシアネート含有のウレタンプレポリマーの重要な役割について紹介しました。

ウレタンシステムズ（URE）ビジネスユニットのマーケティング&開発の責任者であるマイケル・チムは、次のように述べています。「特に、脂肪族イソシアネートをベースにしたランクセスの『低遊離（LF）』製品群は、優れた特性プロファイルを備えるだけでなく最も高い環境保護水準および労働衛生水準を満たしています。さらに、高い耐UV性、耐候性を備え、広い温度範囲に対応するコーティングなど、アウトドア用途の幅広い要求向けに、LF製品群のカスタムメイドも提供しています。さらに、風力発電用のローターブレードのコーティング剤も今後提供する予定です」

ポリウレタンシステムは、数十年にわたりコーティングだけでなく接着剤やシーラントにおける最高の品質および耐久性の代名詞となっています。ランクセスは、このようなシステムを維持しながら、幅広い用途に使用できる最新のソリューションを開発しており、今後も継続的に取り組んでいく予定です。

低遊離 – 生態環境と性能

LF技術によって、低遊離モノマーを含有するジイソシアネートのプレポリマーを製造するための多様なポリオールとジイソシアネートを使用することが可能となります。

厳格な環境適合性および職場衛生に関する規制上の要件を満たすプレポリマーを製造するためには、最初の重付加（最終プレポリマーから残留モノマージイソシアネートが除去される）の後、真空蒸留プロセスを通す必要があります。この規制上の要件を満たしたプレポリマーのほとんどは、ジイソシアネート含有量が0.1%未満です。将来、欧州において施行される可能性の高い、イソシアネートに関する指令を見据えると、低いハザード区分となる製剤の有望な原料となります。今後、同指令が遊離ジイソシアネート含有量の高いシステムに対して適用された場合、その対策に要するコストと時間を削減することができます。

加えて、狭い分子量分布および精密なプレポリマーの粘度調整は、例えば、最適化された特性と改善された加工性のための重要な要素です。従来のプレポリマーに比べて、コーティング内の結晶構造をもつハードセグメントと非晶質のソフトセグメントの明確な分離によって、従来のプレポリマーに比べて優れたフィルム品質と耐久性を可能にします。

脂肪族ジイソシアネートHDI（ヘキサメチレンジイソシアネート）をベースにした「アディプリーンLFH」群のプレポリマーは、優れた保色性とコーティングの高い透明性が特徴で、長寿命と高品質が求められるアウトドア用途に適しています。加えて、ランクセスは、高い耐候性及び耐薬品性が要求される工業用コーティング向けに使用されているIPDI（イソホロンジイソシアネート）をベースにしたプレポリマー「トリクシーン」も提供しています。

新しい用途向けの品質とコンピテンス

脂肪族イソシアネートをベースにしたプレポリマー「アディプリーンLF」は、耐久性および長寿命の点で優れており、継続して暴露の影響を受ける環境下での用途に適しています。例えば、橋、屋根、バルコニーなどの金属やコンクリート向けの屋外の防水と防蝕塗装などが挙げられます。

UREのグローバル戦略マーケティングマネジャーのジュリー・チャペルは、次のように述べています。「ランクセスのウレタンシステムは、数十年にわたる実績を持ちそのノウハウは、風力タービンの分野においても新しい重要な推進力をもたらすことができると確信しています。これは、特に、UV照射や浸食など様々なストレスにさらされるローターブレードのコーティングに適用されます。

特に、海上という環境において、ブレードのメンテナンスを行うことは非常に困難であるため、このような技術が大きな役割を果たします」

雨滴や固形微粒子が、高い相対速度でローターブレードにあたるため、耐久性の高いコーティングを必要とし、通常ポリウレタンシステムが選択されます。

100m超の長さにもなるローターブレードでは、相対速度が300 km/hになることは珍しくありません。特にローターブレードの2つのハーフシェルの結合部の前縁に深刻なダメージまたは、材料破壊を防ぐためには特殊な保護が必要で、そのため、定期検査や修理、再塗装が不可欠となります。

イソシアネート含有量を最小限に抑えることで職場の健康管理が改善されます。そのため、風力タービンの点検やローターブレードの修理時の複雑な保護対策を省略でき、健康保護に妥協することなく、より高い生産性に繋がります。

「ランクセスは、この業界に新たなソリューションを提供するため、極限条件にさらされるコーティングの耐用年数の向上に継続的に取り組んでいることは言うまでもありません」とチャペルは、述べています。

ランクセスのウレタンシステムズビジネスユニットの詳細は下記URLをご覧ください。

http://ure.lanxess.com

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これは、ドイツ・ケルンで3月15日に発表されたリリースをもとに、ランクセス株式会社が発表したものです。

この原文（英語）は、以下のURLにてご参照下さい。 http://www.press.lanxess.com

ランクセスについて

ランクセスは、世界33カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2018年の総売上は72億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 15,400人、世界中に60の拠点を展開しています。主な事業は、中間体、特殊化学品、プラスチックの開発、製造とマーケティングです。ランクセスは、持続可能性に優れた企業を選定する「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス」のワールド・インデックス（DJSI World）、ヨーロッパ・インデックス（DJSI Europe）および「FTSE4Good」の構成銘柄です。

ランクセスについての詳細は同社URLにてご確認下さい。

www.lanxess.co.jp

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TEL : 03-5293-8005　FAX : 03-5219-9773

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（2019-00014J）