<xml></xml>本日、皆様方には、ご多忙のところ、ランクセスの新年プレス懇親会にご出席賜り、厚くお礼申し上げます。

開園後111年の歴史を持つ、この日比谷公園は、世界有数の大都市の活気に囲まれていながらも、平和と静寂に包まれています。私は、ここに来るたびに、この雰囲気を楽しんでいます。

私にとってこの公園は、継続性と革新の融合を感じることができる場所です。また、ここは、世界の重要な決定が多くなされる、東京のまさに中心地と言えるでしょう。

新たな年のスタートに、皆様とともにこの場におりますことを大変嬉しく思います。

皆様ご存知のように、2014年はランクセスにとって非常に重要な年となります。

まず、最初に弊社ランクセスについて少しご説明させて頂きたいと思います。

皆様の多くがご存知のように、ランクセスは、プラスチック、合成ゴム、特殊化学品、中間体の開発、製造とマーケティングを主な事業とする、世界有数の特殊化学品メーカーです。

ランクセスは、31カ国に52の製造拠点を展開し、従業員数は約 17,000名を擁しています。2012年度のランクセスの連結売上高は91億ユーロを達成しました。

日本には、東京、豊橋、姫路の3つの拠点を置き、約100名の従業員を擁しています。本社を東京に構え、豊橋事業所ではランクセスの完全出資子会社であるラインケミーが「レノグラン^®」の商標名で予備分散ゴム薬品を製造しています。

また、豊橋事業所には、ランクセスの液体高純化テクノロジーズビジネスユニットが、カスタマーテクニカルサービスセンターを設置、運営しています。姫路事業所には、皮革用化学品ビジネスユニットが拠点を置いています。

昨年、ランクセスは、アジアおよび日本においていくつもの重要な成果を達成してきました。

例えば、4月には、エンジニアリングプラスチック素材などを取り扱うハイパフォーマンスマテリアルズビジネスユニットが、香港にアジア太平洋地域用途開発センターを開設しました。このセンターは、技術ハブとしての役割を担い、日本および他のアジア諸国の自動車産業の顧客およびパートナー企業へのサポートを大幅に強化しています。

続いて6月には、シンガポールにアジア最先端のブチルゴム製造プラントを新設しました。この製造プラントでは、日本のタイヤ業界や他のグローバルの顧客向けにレギューラーブチルゴムおよび高性能のハロブチルゴムを製造します。

7月には、ランクセスの完全出資子会社である受託製造会社サルティゴが、第一三共株式会社と製造サービス提供に関する契約書に調印しました。これは、第一三共社の新規薬物パイプラインプロジェクトの1つの商品化に向けた準備に関連するものです。

しかしながら、2013年度はランクセスにとって、厳しい経営環境の年となりました。ランクセスは現在、いくつかの重要な課題に直面しています。その例として、市場規模や事業ポートフォリオなどが挙げられます。

このような背景の下、ランクセスAGの監査委員会は、これらの課題を打開するにあたり、今が新たなリーダーへと責務を引き継ぐに適した時期であると確信しました。

1月下旬に発表しました通り、現CEOのアクセル・ハイトマンが退任し、後任にマティアス・ツァハト氏が就任します。ツァハト氏は、ランクセスの元経営役員メンバー兼CFOで、現在、化学品・医薬品メーカーであるメルク社のCFOを務めています。ツァハト氏は2014年5月までにランクセスのCEOに就任します。

ツァハト氏は、最優先事項として、今後のランクセスの戦略的方向性を示していきます。皆様には、ランクセスが新たな事業計画に着手する際には、必ずお知らせいたします。

皆様、私のスピーチの始めに、継続性、革新、そして決定の融合の場所として、この美しい公園を例に挙げさせて頂きました。このテーマは、日本におけるランクセスの事業展開を明瞭に反映しているといえるでしょう。

私達は、ランクセスの事業において積極的に変化を受け入れる一方で、世界中で、ランクセスの製品とサービスを必要としてくださる日本企業の皆様との長期の信頼関係を継続していきたいと考えています。

ランクセスは、関係市場における顧客およびパートナー企業の皆様の発展のために貢献し続けます。そして、長期の良好な関係を維持・強化するため、重要なステークホルダーの皆様とともに、価値と調和の創造の追求を継続して行ってまいります。

さらに、ランクセスは、革新と技術的専門性も引き続き促進してまいります。

この夏、トヨタ自動車は燃料電池自動車の大量生産を開始する世界初の自動車メーカーとなります。このことからも、日本は「グリーンモビリティ」分野で最先端を走り続ける国であることが再び示されました。

ランクセスにおいても、引き続き日本で「グリーンモビリティ」を促進する製品に注力してまいります。「グリーンモビリティ」の取り組みの下、ランクセスは、今後も、軽量化自動車部品を可能にする高性能プラスチック、そして「エコタイヤ」を可能にする高性能ゴムを提供してまいります。

ランクセスは、日本において数々の新たなビジネスチャンスがあると考えています。

6年後の夏、この東京で五輪が開催されることが決定しました。この五輪開催によって、3兆円以上の経済効果があると予測されています。

ランクセスは、近代的な都市生活を可能にする幅広い製品を製造しています。例えば安全で快適な建築物を実現するための材料、複雑な公共交通網の構築、持続的な気候保護といった様々な面で、化学業界の革新的なソリューションが持続可能な都市計画において不可欠なものとなっています。

東京は、現代的で効率的、そして持続可能な、人に優しい都市環境がいかにメリットをもたらすかというモデルケースとなり、ランクセス製品はその実現に貢献することができるのです。

最後になりましたが、ランクセスは、社会貢献、特に若者への教育活動を継続して取り組んでまいります。

昨年4月には、著名な指揮者である小澤征爾氏との共同記者会見において、ランクセスが特定非営利活動法人「小澤国際室内楽アカデミー奥志賀」への支援を、引き続き3年間更新することを発表しました。

2014年もランクセスが、小澤氏による若手音楽家への取り組みを支援できることは大変喜ばしいことです。

また、ランクセスは、公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの活動をサポートする一環として、今年、東北地方で子供向けの化学体験ワークショップを開催する予定です。ランクセス従業員一同、このプロジェクトがスタートすることを楽しみにしています。

皆様、2014年にランクセスが取り組むべきことは多々あります。

ランクセスは、それらに全力で取り組んでいく所存です。

ご清聴ありがとうございました。

Forward-Looking Statements.

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