ランクセス、インドの製造拠点を引き続き拡大

ドイツの特殊化学品メーカー、ランクセス（LANXESS）は、インドのグジャラート州ジャガディア製造拠点を引き続き拡大していくことを発表しました。新コンパウンド工場（初期製造能力20,000トン/年）建設の着工式が行われ、同工場は高性能プラスチックの「デュレタン（Durethan）」（ポリアミド）と「ポカン（Pocan）」（ポリブチレンテレフタレート）の製造を2012年初頭に開始する予定です。この建設により1,000万ユーロ超の投資、および60名の新規雇用の創出が見込まれます。

ランクセスの経営委員会メンバーであるレニェー・ファン・レッセルは、着工式で次のように述べています。「急速に成長する現地市場のみならずアジア太平洋地域の顧客に対して、ランクセスがプレミアムサプライヤーとしての地位を強固にする上で、ジャガディアは理想的な拠点です」

インドは、年間成長率6％以上が見込まれる自動車業界を原動力に、米国と中国に次ぐ世界第3位の高性能プラスチック消費市場になると考えられています。世界的自動車メーカーや自動車部品サプライヤーは、すでにインドで事業活動を行っているか、あるいは、亜大陸で新プラントに投資しています。特にインドにおいて増加する中産階級が車社会化の急速な進展の原動力となっています。

「ポカン」および「デュレタン」を製造するセミクリスタリンプロダクツビジネスユニットの最大の顧客は自動車業界です。両製品は金属に取って代わる、非常に革新的な軽量プラスチック製品で、自動車メーカーと自動車部品サプライヤーは「ポカン」および「デュレタン」を採用することで、廉価生産と組立工程の簡略化による大幅なコスト削減を実現します。

セミクリスタリンプロダクツビジネスユニットの責任者であるマイケル・ゾベルは、次のように述べています。「本日の着工式は、ランクセスの『高性能プラスチック・イヤー』のキックオフを記念するに相応しいイベントとなります。ランクセスの高性能プラスチックは、その卓越した特性により、車社
会化の進展をサポートするだけでなく、自動車の一層の安全性向上と低燃費化実現に貢献します」

ジャガディア拠点は、セミクリスタリンプロダクツビジネスユニットにとって多くの地理的利点を備えています。インド最大の自動車生産地域であるプネとニュー・デリーの間に位置し、両地域には同ビジネスユニットの顧客が運営するプラントが多く所在しています。また同拠点は、国際海港へのアクセスに優れているため、コンパウンド工場への安定した原料供給やインド国外の顧客への迅速な製品発送が可能です。グジャラート州は、インドの主要な化学産業地域の 1つであり、人材が豊富で非常に熟練した技術者やエンジニアの雇用が可能です。

レニェー・ファン・レッセルとランクセス・インドの代表取締役社長であるヨーグ・ストラスバーガーは、1月12日から2日間にわたりグジャラート州ガンディナガルで開催された投資誘致イベント「活力あふれる地グジャラート世界投資家サミット」に出席しました。ファン・レッセルは、グジャラート州政府と高性能プラスチックに関する覚書に調印し、ジャガディア拠点でランクセスの他のビジネスユニットによるさらなる投資を検討していることを示唆しました。

この新しいコンパウンド工場を含めて、ランクセスは現在までに、総額約6,000万ユーロを13ヘクタールのジャガディア拠点に投資してきました。イオン交換樹脂とゴム薬品の両新工場は、2010年に稼動を開始しました。同拠点の総従業員数は、現在約230名です。

ジャガディア拠点によりアジア太平洋地域におけるセミクリスタリンプロダクツビジネスユニットの事業をさらに強化します。同ビジネスユニットは、中国・無錫のコンパウンド工場の製造能力を2011年中旬までに年間約60,000トンに増強します。


これは、ドイツ・レバークーゼンで1月13日に発表されたリリースをもとに、ランクセス株式会社が発表したものです。
この原文（英語）は、以下のURLにてご参照下さい。http://www.press.lanxess.com

ランクセスについて
ランクセスは、世界24カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2009年の総売上は50億6,000万ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 14,700人、世界中に45の拠点を展開しています。主な事業は、プラスチック、合成ゴム、中間体、特殊化学品の開発、製造とマーケティングです。ランクセスについての詳細は同社URLにてご確認下さい。http:// www.lanxess.co.jp
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(2011-00006J)