2023-03-22
ドイツの特殊化学品メーカー、ランクセス(LANXESS)は、2022年度通期の業績を発表しました。激変する環境の下、売上高と利益を顕著に増加させることができました。
2022年度の連結売上高は、前年比32.6%増の80億8,800万ユーロ(前年:61億100万ユーロ)となりました。特別項目を除くEBITDAは、前年比14.1%増の9億3,000 万ユーロ(前年:8億1,500万ユーロ)で、通期の業績予測値(9億ユーロから9億5,000万ユーロ)の範囲内に着地しました。
原材料やエネルギーの大幅なコスト増には、市場での販売価格の引き上げにより成功裏に対応することができました。特に成長を牽引したのはスペシャリティアディティブス部門とコンシューマープロテクション部門です。コンシューマープロテクション部門では、2022年7月に買収したIFF社のマイクロビアルコントロール(微生物制御)事業と、2021年8月に買収した米国のエメラルド・カラマ・ケミカル社の事業が利益の増加に貢献しました。一方で、2022年第4四半期の販売量の減少は収益にマイナスの影響を及ぼしました。
「2022年、ランクセスは逆境を克服し収益を拡大しました。私たちの戦略は試練に耐えてきました。ランクセスの製品は市場で優位性のあるポジションを維持し、極端なコスト増にもうまく対応することができました。また、特殊化学品にさらに注力し、北米におけるプレゼンスを強化しました。このことにより、さらなる安定性と成長がもたらされます」とランクセスCEOであるマティアス・ツァハトは述べています。「しかし、2023年は容易にはいかないでしょう。2022年最終四半期にすでにその感触があった需要の減少は、新しい年を迎えた現在も続いています。しかし、ランクセスの安定した市場ポジションのおかげで、私はこの経済の低迷を乗り切ることができると確信しています」とツァハトは続けています。
特別項目を除くEBITDAマージンは11.5%(前年:13.4%)となりました。この減少は、大幅なコスト増と販売量の減少が影響したことによるものです。
継続事業の純利益は前年の1億1,500万ユーロから60.0%増の1億8,400万ユーロとなり、大幅に増加しました。ハイパフォーマンスマテリアルズ(HPM)ビジネスユニットは分社化したことで非継続事業として報告しており、この結果には含まれていません。
2023年についてランクセスは、特別項目を除くEBITDAは前年と同水準になると見込んでいます。同時に、ランクセスグループでは、今年度上期のビジネス環境は景気後退の局面を迎えると予想しています。前年度第4四半期から続くエネルギー価格の高止まりは、2023年初頭にも影響を与えるでしょう。ウクライナ戦争の余波や原材料・エネルギーコストの変動は、依然として不確実性の要因となっています。2023年第1四半期は、特別項目を除くEBITDAは1億8,000万ユーロから2億2,000万ユーロの間になると見込んでいます。
ポートフォリオをさらに最適化
2022年の一年間、ランクセスは特殊化学品に継続的に注力したことで、安定性が高まり、景気変動に左右されにくいポートフォリオを構築することができました。ランクセスグループは2022年7月、米国IFF社のマイクロビアルコントロール(微生物制御)事業の買収を完了しました。また、昨年5月には、ハイパフォーマンスマテリアルズ(HPM)ビジネスユニットの分社化も発表し、今後は高性能エンジニアリングポリマーの合弁会社に移管される予定です。また、プライベートエクイティ投資会社のアドベント・インターナショナル社との合弁会社設立を計画しています。現在、すべての独占禁止法関連の承認を得られており、合弁会社の設立は4月初めに完了する見込みです。ランクセスは、この手続きで約11億ユーロの支払いを受けますが、この資金により主に負債を削減し、財務基盤を強化する予定です。
配当は安定した水準を維持
2022年の配当は、安定的に推移する見込みです。取締役会と監査役会は、2023年5月24日開催予定のバーチャル年次株主総会において、1株当たり1.05ユーロの配当を提案する予定です。厳しい事業環境にもかかわらず、前年比横ばいとなっており、ランクセスグループは引き続き、安定配当を維持する方針です。配当総額約9,070万ユーロとなります。
部門別業績:全部門で成長拡大
コンシューマープロテクション部門は年間を通して非常に好調でした。2021年のエメラルド・カラマ・ケミカル社の買収、および、2022年7月のIFF社のマイクロビアルコントロール(微生物制御)事業を買収したことにより、この部門は高い利益を得ました。2022年度の売上高は前年比49.8%増の23億6,600万ユーロ(前年:15億7,900万ユーロ)となりました。特別項目を除いたEBITDAは、前年の2億7,900万ユーロから30.1%増の3億6,300万ユーロとなりました。この部門のすべてのビジネスユニットで販売価格の引き上げを実現しました。一方で、輸送コストの大幅な上昇が収益にマイナスの影響を及ぼしました。特別項目を除くEBITDAマージンは、前年度を下回る15.3%(前年:17.7%)でした。
スペシャリティアディティブス部門においても、販売価格の引き上げにより、エネルギー・原材料価格の大幅な上昇に対応することができました。また、回復傾向にある航空業界の恩恵も受けています。売上高は前年比29.4%増の29億7,000万ユーロ(前年:22億9,500万ユーロ)となりました。特別項目を除いたEBITDAは、前年比48.3%増の4億7,900万ユーロ(前年:3億2,300万ユーロ)でした。特別項目を除くEBITDAマージンは、前年度を上回る16.1%(前年:14.1%)でした。
アドバンスト中間体部門においても同様に、エネルギー・原材料価格の上昇に成功裏に対応することができました。しかしながら、需要の低迷とそれに伴う売上高の減少が収益の減少につながりました。売上高は前年比23.8%増の24億1,300万ユーロ(前年:19億4,900万ユーロ)となりました。特別項目を除いたEBITDAは2億9,100万ユーロと、前年の3億3,300万ユーロから12.6%減少しました。特別項目を除くEBITDAマージンは、前年度を下回る12.1%(前年:17.1%)でした。
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これは、ドイツ・ケルンで3月15日に発表されたリリースをもとに、ランクセス株式会社が発表したものです。
この原文(英語)は、以下のURLにてご参照下さい。 http://press.lanxess.com/
ランクセスについて
ランクセスは、世界33カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2021年の総売上は61億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 13,200人です。主な事業は、中間体、添加剤、コンシューマープロテクション製品の開発、製造とマーケティングです。ランクセスは、持続可能性に優れた企業を選定する「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス」のワールド・インデックス(DJSI World)、ヨーロッパ・インデックス(DJSI Europe)および「FTSE4Good」の構成銘柄です。
ランクセスについての詳細は同社URLにてご確認下さい。
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(2023-0315J)