2021-08-13
売上高と利益は大幅に伸長: 2021年度通期の業績予測値を再び上方修正
ドイツの特殊化学品メーカー、ランクセス(LANXESS)は、2021年度第2四半期の業績を発表しました。好業績の第2四半期を受けて、2021年度通期の業績予測値を、前四半期に続き再び引き上げ、特別項目を除いたEBITDAは10億ユーロから10億5,000万ユーロの間を見込んでいます。この業績予測値は、8月初旬に買収を完了したエメラルド・カラマ・ケミカル社の業績を反映した数値で、2021年度の残り期間で特別項目を除いたEBITDAは、約3500万ユーロの上積みが見込まれています。前回発表では、特別項目を除いたEBITDAの予測値は、9億5,000万ユーロから10億ユーロでした。
ランクセスは、パンデミックの大きな影響を受けた前年同期と比べ、第2四半期の特別項目を除いたEBITDAを大幅に増加させ、23.7%増の2億7,700万ユーロ(前年同期:2億2,400万ユーロ)としました。この業績伸長の追い風になったのは、自動車産業からの一層の需要増加で、中でもエンジニアリングマテリアルズ部門が特に恩恵を受けました。コンシューマープロテクション部門も堅調で、利益は前年度の高水準にほぼ達しました。グループ全体において原材料価格の急激な上昇がありましたが、ランクセスは、販売価格を調整してこの影響を最小限に抑えました。為替(特に対米ドル)、および、輸送費の上昇とエネルギーコストの大幅増(特にドイツ)は、利益に影響を及ぼしました。特別項目を除いたEBITDAマージンは15.1%(前年同期:15.6%)となりました。
ランクセスのCEOであるマティアス・ツァハトは、次のように述べています。「ランクセスの事業は第2四半期も順調に展開しました。販売量はパンデミック前のレベルに戻っており、下半期についての自信を深めています。この勢いは、エメラルド・カラマ・ケミカル社の買収を成功裏に完了したことにより、私たちの成長をさらに加速させ、通年の業績予測値を引き上げることができました」
第2四半期のグループ連結売上高は、前年同期比27.5%と大幅増の18億3,100万ユーロとなりました(前年同期:14億3,600万ユーロ)。継続事業からの純利益は、予想通り、前年同期の8億300万ユーロから大きく下回る7,700万ユーロとなりました。これは2020年度の第2四半期においては、ケミカルパークの運営企業である合弁会社カレンタ社の株式売却により、純利益が大幅に増加したためです。
買収がコンシューマープロテクション部門の成長を後押し
ランクセスは、先週、同社として過去2番目に大きな買収を完了したと発表しました。エメラルド・カラマ・ケミカル社の買収は、高い成長率が期待できる市場でのランクセスのポジションを強化し、特にコンシューマープロテクション分野において、利益率の高い新たな応用分野の開拓につながっています。これには、フレーバーおよび香料向けの製品、並びに、食品・飲料および洗浄剤・化粧品向けの防腐剤製品などが含まれます。ランクセスは、新規事業の統合を迅速に完了する予定です。2021年度の通期業績には、この買収によって約3,500万ユーロの上積みを見込んでいます。
第2四半期の部門別業績: 需要の増加が利益の追い風に
アドバンスト中間体部門は、高い需要とそれに伴う販売量増加の恩恵を受けました。販売価格の引き上げも売上高を牽引しました。売上高は、前年同期比17.4%増の5億500万ユーロ(前年同期:4億3,000万ユーロ)となりました。特別項目を除いたEBITDAは、エネルギーおよび輸送コスト上昇の影響を受け、前年同期比6.8%減の9,600万ユーロ(前年同期:1億300万ユーロ)となりました。加えて、前年同期には、原材料価格の低下が市場価格に反映されるまでのタイムラグがあり、これによる利益へのプラスの影響が含まれていました。これらの結果、特別項目を除いたEBITDAマージンは、19.0%(前年同期:24.0%)に減少しました。
スペシャリティアディティブス部門では、ますます好調な需要によって、業績が大幅に向上しました。販売量は大きく増加し、原材料費上昇を反映した価格設定によって販売価格も前年より引き上げとなりました。一方で、為替のマイナスの影響を受けました。売上高は、前年同期比28.5%増の5億6,800万ユーロ(前年同期:4億4,200万ユーロ)となりました。特別項目を除いたEBITDAは、前年同期比48.3%増の8,900万ユーロ(前年同期:6,000万ユーロ)となりました。特別項目を除いたEBITDAマージンは15.7%(前年同期:13.6%)に増加しました。
コンシューマープロテクション部門の売上高と利益は、前年同期並みの高水準を達成しました。引き続き堅調なサルティゴの農薬事業、および、物質保護剤ビジネスユニットの消毒剤の好需要が販売量の増加をもたらしました。買収したINTACE社とテセオ社の事業も業績に寄与しました。一方、為替のマイナスは、売上高と利益に影響しました。売上高は、前年同期比4.3%増の3億1,400万ユーロ(前年同期:3億100万ユーロ)となりました。特別項目を除いたEBITDAは、エネルギーおよび輸送コストの上昇と価格の影響により、前年同期比4.4%減の6,500万ユーロ(前年同期:6,800万ユーロ)となりました。特別項目を除いたEBITDAマージンは、20.7%(前年同期:22.6%)でした。
エンジニアリングマテリアルズ部門では、自動車産業からの旺盛な需要の恩恵を受け、販売量が大幅に増加しました。販売価格も、新型コロナウイルスのパンデミックの影響を大きく受けた前年同期と比べて上昇しました。為替はマイナスに影響しました。売上高は、前年同期比73.8%増の4億2,400万ユーロ(前年同期:2億4,400万ユーロ)となりました。特別項目を除いたEBITDAは、輸送とエネルギーのコスト上昇や主要サプライヤーの一社が利用できなかった影響にもかかわらず、前年同期比142.9%増の6,800万ユーロ(前年同期:2,800万ユーロ)となりました。特別項目を除いたEBITDAマージンは16.0%(前年同期:11.5%)に増加しました。
2021年度第2四半期 主要データ(単位:100万ユーロ)
| 2020年度第2四半期 | 2021年度第2四半期 | 変動率(%) | 2020年度上半期 | 2021年度上半期 | 変動率(%) |
売上高 | 1,436 | 1,831 | 27.5 | 3,140 | 3,524 | 12.2 |
特別項目を除いたEBITDA | 224 | 277 | 23.7 | 469 | 519 | 10.7 |
特別項目を除いたEBITDAマージン(%) | 15.6% | 15.1% |
| 14.9% | 14.7% |
|
純利益 | 798 | 100 | -87.5 | 862 | 164 | -81.0 |
継続事業 | 803 | 77 | -90.4 | 866 | 140 | -83.8 |
非継続事業 | -5 | 23 | >100 | -4 | 24 | >100 |
純金融負債 |
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| 1,012* | 1,309 | 29.3 |
従業員数** |
|
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| 14,309* | 14,304 | 0 |
* 2020年12月31日時点
** 第2四半期末時点で継続事業に従事している社員数
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これは、ドイツ・ケルンで8月11日に発表されたリリースをもとに、ランクセス株式会社が発表したものです。
この原文(英語)は、以下のURLにてご参照下さい。 http://www.press.lanxess.com
ランクセスについて
ランクセスは、世界33カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2020年の総売上は61億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 14,800人です。主な事業は、中間体、添加剤、特殊化学品及びプラスチックの開発、製造とマーケティングです。ランクセスは、持続可能性に優れた企業を選定する「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス」のワールド・インデックス(DJSI World)、ヨーロッパ・インデックス(DJSI Europe)および「FTSE4Good」の構成銘柄です。
ランクセスについての詳細は同社URLにてご確認下さい。
www.lanxess.co.jp
本件に関するお問い合わせ先
ランクセス株式会社 コーポレートコミュニケーションズ
TEL : 03-5293-8006 FAX : 03-5219-9773
lanxess.japan@lanxess.com
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(2021-0811J)