2022-08-10
ドイツの特殊化学品メーカー、ランクセス(LANXESS)は、2022年度第2四半期の業績を発表しました。原材料とエネルギーの価格が上昇し、物流が困難な状況にある厳しい環境下において、ランクセスの利益は今期も増加しました。2022年度第2四半期の特別項目を除いたEBITDAは、前年同期比14.5%増の2億5,300万ユーロとなりました(前年同期:2億2,100万ユーロ)。
スペシャリティアディティブス部門およびコンシューマープロテクション部門は力強く成長しました。コンシューマープロテクション製品関連事業では、新設したフレーバー&フレグランス(F&F)ビジネスユニットが貢献し、大きな利益をもたらしました。同ビジネスユニットには、2021年に買収した米国企業エメラルド・カラマ・ケミカル社の消費財セクター向けの特殊化学品事業により構成されています。
ランクセスは、原材料とエネルギーの価格高騰に対応し、第2四半期に再び販売価格の大幅な引き上げを行いました。為替レートの変動も、全部門の利益の増加にプラスの影響を与えました。現在も続く物流の困難な状況や輸送費の増加により販売量が減少し、増益の妨げとなりました。グループの特別項目を除くEBITDAマージンは12.7%(前年同期:15.0%)でした。
ランクセスのCEOであるマティアス・ツァハトは次のように述べています。「困難な状況にもかかわらず、ランクセスは堅調な業績を維持しています。第2四半期の好業績は、当社の戦略に基づく事業展開が功を奏していることを示しています。エメラルド・カラマ・ケミカル社を買収したことにより、当社のコンシューマー・プロテクション部門は大幅に強化され、よりいっそう安定したものとなりました。下半期の世界経済はさらに荒れることが予想されますが、当社はそれに対する備えができています」
グループ全体の売上高は、前年同期を大きく上回る36.1%増の19億9,900万ユーロとなりました(前年同期:14億6,900万ユーロ)。販売価格の引き上げが特に好影響をもたらしました。第2四半期の継続事業による純利益は、前年同期をわずかに上回る4,800万ユーロとなりました(前年同期:4,700万ユーロ)。
2022年5月、ハイパフォーマンスマテリアルズ(HPM)ビジネスユニットをプライベートエクイティファンドのアドベント・インターナショナルとの合弁会社に移管することを発表しました。これに伴い、2022年1月1日時点にさかのぼって当該ビジネスユニットを「非継続事業」とし、グループの売上高と営業利益、およびそれらの前年度数値を修正しました。
2022年通年の業績に関して、グループは大幅な成長の見通しを発表しました。ランクセスは、特別項目を除いたEBITDAを、9億ユーロから10億ユーロと見込んでいます。前年度の水準である約8億ユーロ(調整後)と比較し、25%の増加となります。
さらなる戦略的展開
アドベント・インターナショナルとの合弁事業計画は、ランクセスの戦略的展開をさらに前進させるものです。高性能エンジニアリングポリマーの合弁事業には、ランクセスのHPMビジネスユニットと共に、オランダのグループ企業Royal DSMのDSMエンジニアリングマテリアルズ(DEM)事業が移管される計画です。2023年上半期に予定されている手続き完了後、ランクセスは合弁会社から少なくとも11億ユーロの支払いを受け取り、株式の最大40%を取得します。
一方で、ランクセスはコンシューマープロテクション部門の強化も継続しています。2022年7月1日現在、ランクセスは米国のグループ企業であるインターナショナル・フレーバー・アンド・フレグランス(IFF)社のマイクロビアルコントロール(微生物制御)事業の買収を完了しています。これにより、ランクセスはマイクロビアルコントロール製品の世界最大規模のサプライヤーになりました。
部門別業績:販売価格の大幅な引き上げにより売上高が増加
この度のHPMビジネスユニットの合弁会社への移管計画に伴い、ランクセスの事業部門はこれまでの4部門から特殊化学品3部門からなる部門構成に変更されます。従って、現在の部門は、アドバンスト中間体、スペシャリティアディティブスおよびコンシューマープロテクションの3部門となります。
アドバンスト中間体部門は、原材料とエネルギーの価格上昇に対応して販売価格を引き上げたことにより、売上高は前年同期比26.0%増の5億8,700万ユーロとなりました(前年同期:4億6,600万ユーロ)。特別項目を除くEBITDAは、前年同期比18.7%減の7,400万ユーロとなりました(前年同期:9,100万ユーロ)。原材料とエネルギーの価格上昇により販売価格の引き上げを行いましたが、一部で遅れが生じました。物流の困難な状況と輸送費の上昇、また販売量の減少は、利益の減少をもたらしました。保守に伴う設備の計画停止もマイナスの影響を与え、特別項目を除いたEBITDAマージンは前年同期の19.5%に対して12.6%と減少しました。
スペシャリティアディティブス部門は、原材料とエネルギーの価格上昇に対応して販売価格の引き上げを成功裏に進めたことで、売上高が前年同期比34.5%増の7億6,400万ユーロとなりました(前年同期:5億6,800万ユーロ)。世界的に物流が困難な状況にあることから販売量が減少したため、売上高は減少しました。本年度第2四半期の特別項目を除くEBITDAは前年同期を大きく上回る50.6%増の1億3,400万ユーロとなりました(前年同期:8,900万ユーロ)。特別項目を除くEBITDAマージンは17.5%に増加しました(前年同期:15.7%)。
コンシューマープロテクション部門内に新設したフレーバー&フレグランス(F&F)ビジネスユニットは売上高と利益の増加に特に貢献しました。しかし、物流の困難な状況により販売量が減少したため、売上高はやや引き下げられました。全体として、部門の売上高は、前年同期比52.5%増の5億5,800万ユーロとなりました(前年同期:3億6,600万ユーロ)。特別項目を除くEBITDAは前年同期比26.8%増の9,000万ユーロとなりました(前年同期:7,100万ユーロ)。特別項目を除くEBITDAマージンは16.1%に達しました(前年同期:19.4%)。
# # #
これは、ドイツ・ケルンで8月4日に発表されたリリースをもとに、ランクセス株式会社が発表したものです。
この原文(英語)は、以下のURLにてご参照下さい。 http://www.press.lanxess.com
ランクセスについて
ランクセスは、世界33カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2021年の総売上は61億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 13,200人です。主な事業は、化学品中間体、添加剤、コンシューマー・プロテクション製品の開発、製造とマーケティングです。ランクセスは、持続可能性に優れた企業を選定する「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス」のワールド・インデックス(DJSI World)、ヨーロッパ・インデックス(DJSI Europe)および「FTSE4Good」の構成銘柄です。
ランクセスについての詳細は同社URLにてご確認下さい。
www.lanxess.co.jp
本件に関するお問い合わせ先
ランクセス株式会社 コーポレートコミュニケーションズ
TEL : 03-5293-8006 FAX : 03-5219-9773
lanxess.japan@lanxess.com
免責について (Forward-Looking Statements)
本プレスリリースには、ランクセスの予測、見解、期待、そして第三者からの引用を含む、予測・予定事項の記述がございます。様々な既知あるいは予測不能なリスク、不確定要素、またその他の要因により、実際に発生する結果、財務状態、発展及び業績が、本資料に記載の予測・予定事項と大幅に異なる可能性があります。本資料に示される将来予測に関する意見の正確性や進展が実際に起こりえるかどうかに関しても責任を負うものではありません。ここに示されたいかなる情報、予測、推定、目標、意見に関して、明示的あるいは黙示的な表明や保証を行うものではありません。そのため、これらの記述につきまして、本資料の記載事項に全面的に依存されることは控えて頂きますようお願いします。本資料に示したいかなる脱漏、誤った記述に関しても責任を負いかねます。また、この資料を使用することによる直接的あるいは間接的に生じる事項に関して、ランクセスとその関連会社、役員、責任者、従業員は一切の責任を負いかねますので、併せてご了承いただきますようお願い申し上げます。
その他の情報
ランクセスのニュースリリースは www.lanxess.co.jp の”プレスリリース”項目よりご覧ください。また、役員およびその他の写真は http://photos.lanxess.com(英語)より入手いただけます。ランクセスの動画および音声、ポッドキャストについては下記をご覧ください。http://globe360.net/broadcast.lanxess/(英語)
ランクセスのウェブマガジンは下記でご覧いただけます。
https://webmagazine.lanxess.com/ja/(日本語)
ランクセスのTwitter、Facebook、Linkedin、YouTubeの公式ページは下記サイトをご覧ください。
http://www.twitter.com/LANXESS_JP(日本語)
http://www.facebook.com/LANXESS(英語)
http://www.linkedin.com/company/lanxess(英語)
http://www.youtube.com/lanxess(英語)
(2022-0804-1J)