ランクセス、「タイヤ・テクノロジー・エキスポ2013」に出展

ドイツの特殊化学品メーカー、ランクセス（LANXESS）は、ドイツ・ケルンで2月5日～7日に開催された「タイヤ・テクノロジー・エキスポ2013」に出展しました。

パフォーマンスブタジエンラバーズビジネスユニットのマーケティング責任者であるクリストフ・カラは、次のように述べています。「世界的に広がるタイヤラベリング制度の導入が、世界のタイヤ産業を押し上げる重要な誘因になっています。ランクセスが最近実施したソリューション・スチレン・ブタジエン・ラバー（SSBR）市場を対象にした総合的な調査も、この傾向を示しています。より安全で経済的なタイヤ製造を目指すメーカーはどこも、先進のタイヤ用ゴムを必要とします。それがまさにランクセスの注力分野であり、今回の『タイヤ・テクノロジー・エキスポ』において軸となるテーマです。 ランクセスは、現行のタイヤ用ゴムのさらなる向上に最も積極的に取り組んでいるサプライヤーの1つです」

ランクセスは同展示会において、合成ゴムのパイオニアとして、技術的な専門家と高度な知識を備えた講演者による発表を行いました。

例えば、ランクセス エラストメロス・ド・ブラジルSA（Elastômeros do Brasil SA）のモニカ・ロメロ・サントス・フェルナンデスは、「リトレッド　-　ランクセスのゴムを使った持続可能な選択肢」と題した発表を行いました。その中で、現在使われているブナSEのようなエマルジョン・スチレン・ブタジエンラバー（SBR）の代わりに、ランクセスのブナSLを使用することにより、いかにタイヤトレッドの摩耗性が改善できるかを説明しました。ブナSLを適切な充填剤とともに使用することで、トレッドの転がり抵抗を低減することができます。結果として、低燃費タイヤの需要増加の対応に大きな役割を果たすことになります。これらの調査結果は、特にリトレッドタイヤの改善に貢献すると考えられます。摩耗した古いトレッドを除去し、新しいトレッド部に取り換えることで、経費を削減し、廃タイヤの発生本数を減らすことができます。また、ランクセスの新しいゴムを使ったリトレッドタイヤは燃料を節約し、結果として、環境面でさらに大きなメリットをもたらします。

ランクセスのパフォーマンスブタジエンラバーズビジネスユニットのハイケ・クロイッペニグルクは、標準的なネオジウム触媒ブタジエンラバー（NdBR）より、加工性がはるかに容易なNdBRについて発表しました。これらのNdBRグレードは、極性のSSBRグレードと配合しても、タイヤ性能に影響を及ぼしません。ランクセスの新しいNdBRグレードは、コバルトを触媒とするポリブタジエンのようなゴム同様の、容易な加工性を与えながら、そのタイヤ化合物は、NdBRの特徴である優れた低転がり抵抗を維持します。

ランクセスのSSBR専門家であるノベルト・シュタインハウザーは、機能性SSBRをバッチ処理と連続重合の両方を使って製造する新技術について発表しました。タイヤのトレッドコンパウンドに関するアプリケーションテストでは、ランクセスの新しい機能性SSBRグレードは、同社の既存SSBRグレードに比べて、はるかに低い転がり抵抗を示し、さらには、それと同等の優れたウエットグリップ性能も示しています。これらの機能性SSBRグレードの製造は、ラボレベルから商業規模の製造へ順調に移行されました。 タイヤテストの初期結果は、アプリケーションテストの結果を裏付けるものでした。

もう1人のランクセスからのスピーカーであるアレックス・ルカッセンは、ランクセスが約1年間実施した総合的なタイヤテストの結果を発表しました。端的に表すと、研究所のデータは重要ですが、ある特定の項目は実際にタイヤそのもので正確なテストを実施することでしか見ることができません。タイヤのテストデータは、最適なタイヤ用ゴムの開発に不可欠であり、これは、原料メーカーとタイヤメーカー間での協力が重要であることを明確に示しています。

ポリマー物理学者のザイド・ハイランディッシュは、重要なゴム加工処理パラメータがいかにタイヤ化合物の特性に影響を与えるかについて発表しました。例えばポリブタジエンの最新世代は、高い燃料効率とより長い耐用年数を誇ります。この2つの特徴はタイヤ用ゴムには特に重要ですが、これまで両方を同時に兼ね備えるのは困難でした。最適製品の生産のためのプロセスウインドウは比較的狭く、ハイランディッシュは流体力学的な立場から、押し出し速度や温度といった最適なプロセスパラメータの選択が化合物の特性に与える影響や、コンパウンダーが考慮すべき限度について説明しました。

最後に、LANXESS　NV（ベルギー）のテクニカルマーケティングマネージャーであるゴラン・ストチェビックが、ブロモブチルゴムがいかにタイヤのトラクションと安全性を高めるかについて発表しました。臭素化イソブチレン/イソプレンは、インナーライナー生産の重要な構成要素として、長い間使われてきました。しかし、その優れた減衰性のため、トラクションを改善することもできます。超高性能トレッドに適切な配合処方を使うことで、臭素化イソブチレン/イソプレンはトラクションを大幅に向上させると同時に、高い燃料効率の実現に貢献することができます。

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これは、ドイツ・レバクーゼンで2月5日に発表されたリリースをもとに、ランクセス株式会社が発表したものです。

この原文（英語）は、以下のURLにてご参照下さい。  http://photos.lanxess.com

ランクセスについて：

ランクセスは、世界31カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2011年の総売上は88億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 17,100人、世界中に48の拠点を展開しています。主な事業は、プラスチック、合成ゴム、中間体、特殊化学品の開発、製造とマーケティングです。ランクセスは、持続可能性に優れた企業を選定する「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・ワールド・インデックス（DJSI World）」および「FTSE4Good」の構成銘柄です。また、温室効果ガス排出量に関して優れた情報開示を行っている企業として「カーボン・ディスクロージャー・リーダーシップ・インデックス（CDLI）」に評価されました。ランクセスについての詳細は同社URLにてご確認下さい。www.lanxess.co.jp

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