ランクセス、高性能プラスチック向け「アジア太平洋地域用途開発センター」を香港に新設と発表

ドイツの特殊化学品メーカーのランクセス（LANXESS）は、4 月18 日から21 日まで中国・上海で開催される「チャイナプラス2012」（以下、チャイナプラス）に出展し、その中で2012年後半、香港に「アジア太平洋地域用途開発センター」を新設することを発表しました。また、チャイナプラスでは、セミクリスタリンプロダクツビジネスユニットが提供しているポリアミドとポリブチレンテレフタレートを使用したインテリジェント車両軽量化ソリューションを展示し、「グリーンモビリティ」推進に向けた取り組みについて紹介します。

■香港にアジア太平洋地域用途開発センターを開設

ランクセスは2012年後半、香港科技園（サイエンスパーク）に新しく高性能プラスチック分野の「アジア太平洋地域用途開発センター」を新設します。同センターは、CADやCAE施設、また世界トップクラスの部品試験センターの機能を備え、アジア太平洋地域の顧客に、包括的で高付加価値の技術パッケージを提供します。香港は今後、ランクセスの高性能素材であるポリアミド「デュレタン^®（Durethan^®）」やポリブチレンテレフタレート「ポカン^®（Pocan^®）」の技術ハブを担います。

セミクリスタリンプロダクツビジネスユニットのアジア太平洋地域 バイスプレジデントであるクリストフ・クログマンは次のように述べています。「この新しいアジア太平洋地域用途開発センターは、同地域における『グリーンモビリティ』のニーズに対応し、ランクセスの技術力を大幅に強化するとともに、同地域の自動車産業の発展に貢献していきます」

■車両軽量化ソリューションによる「グリーンモビリティ」の推進

今回のチャイナプラスにおける主な展示の1つは、セミクリスタリンプロダクツビジネスユニットが提供している「デュレタン」や「ポカン」を使用したインテリジェントな車両軽量化ソリューションです。同ソリューションのひとつが、優れた強度を維持しながら車両の軽量化を実現する、ポリアミドの複合シート（コンポジットシート）を使用したハイブリッド技術です。ランクセスは、同技術によって製造された自動車産業向けの革新的な部品が、例えば電気自動車の開発といった「グリーンモビリティ」の推進において、大きく貢献できると考えています。この技術の用途には、エンジン機能部品、ドア構造部品、ブレーキペダル、フロントエンド、座席の金属フレーム材などがあります。

クログマンは次のように述べています。「ランクセスは、ポリアミドのコンポジットシートを使用したハイブリッド技術が可能にする自動車の軽量デザインを、さまざまな形で紹介していきたいと考えています。このコンポジットシートは多くの場合、金属や炭素繊維で強化された既存の熱硬化性樹脂システムの代替品として、経済面、そして性能面のいずれにおいても理想的です」

■「HiAnt」 – 顧客と共にイノベーションを推進

ランクセスは、ポリアミドのコンポジットシートを使用したハイブリッド技術における、高度な開発プロセス全ての工程段階と新素材モデルがシミュレーションできる独自のシステムを開発しました。このシステムは、顧客が革新的な開発を行う際に必要な技術的ノウハウを包括的に提供するサービス「HiAnt」の一部として、セミクリスタリンプロダクツビジネスユニットが提供します。「HiAnt」では、素材選択やCAE計算から、金型設計、部品テスト、量産開始におけるサポートといった幅広いカスタマーサービスを提供します。

■ポリアミド技術 – エンジンの燃料効率を向上

コンパクトで軽量でありながら強力なターボチャージャー付エンジンを内蔵した車両の需要が高まっています。より高温にさらされるターボチャージャー付エンジンは、より耐熱性の高いプラスチックを必要とします。ランクセスは、エンジンの吸気制御システムに使用されるブロー成形部品向けに、高圧・高温耐性を備える擬塑性ポリアミドグレードを提供します。

特に熱安定性に優れ、ブロー成形に適したランクセスの「デュレタン AKV 325」は 、エアチャージチューブの製造に使用されています。このように、ランクセスのポリアミド技術がよりコンパクトでより強力なエンジンを可能にします。

セミクリスタリンプロダクツビジネスユニットは、ランクセスのパフォーマンスポリマーズ部門（2011年売上高：50億5,900万ユーロ）に属しています。

#            #            #

これは、中国・上海で4月18日に発表されたリリースをもとに、ランクセス株式会社が発表したものです。

この原文（英語）は、以下のURLにてご参照下さい。 http://www.press.lanxess.com

ランクセスについて：

ランクセスは、世界30カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2011年の総売上は88億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 16,500人、世界中に48の拠点を展開しています。主な事業は、プラスチック、合成ゴム、中間体、特殊化学品の開発、製造とマーケティングです。ランクセスは、持続可能性に優れた企業を選定する「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・ワールド・インデックス（DJSI World）」および「FTSE4Good」の構成銘柄です。ランクセスについての詳細は同社URLにてご確認下さい。www.lanxess.co.jp

免責について (Forward-Looking Statements)：

このニュースリリースには、ランクセス経営陣による現在の仮定と今後の予測に基づく記述があります。既知あるいは未知の各種リスクや不確定性、その他の要素により、本頁に記載された予測と弊社の今後の総合売上高、財務状況、業績の数字が異なる場合があります。弊社は、ニュースリリースの記載事項を更新、もしくは今後の出来事や進展状況に合わせ、内容を変更する義務はないものとします。

その他の情報：

ランクセスのニュースリリースは www.lanxess.co.jp の”プレスリリース”項目よりご覧ください。また、役員およびその他の写真は photos.lanxess.com （英語）より入手いただけます。ランクセスの動画および音声、ポッドキャストについては下記をご覧ください。corporate.lanxess.com/en/media/audio-video/ （英語）ランクセスのウェブマガジンは下記でご覧いただけます。

webmagazine.lanxess.com （英語）