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2010-12-17

ランクセス、DSMエラストマーズ事業を買収

  • ランクセスのエチレン・プロピレンジエンゴム(EPDM)製造技術を強化
  • 中期利益目標達成の重要なステップ
  • EPDM 製品事業本部をオランダのシッタート・ヘレーンに設置予定

ドイツの特殊化学薬品メーカーのランクセス(LANXESS)は、オランダのライフサイエンスおよびマ テリアルサイエンス企業であるロイヤル DSM N.V(Royal DSM N.V 以下、DSM 社)のDSM エ ラストマーズ事業を、現金無債務ベースで3 億1,000 万ユーロにて買収することで基本的合意に 至ったと発表しました。同事業では、合成ゴムの一種であるエチレン・プロピレンジエンゴム (EPDM)を「ケルタン(Keltan)」の商標名で製造しています。

DSM エラストマーズ事業の買収金額は、2010 年度EBITDA 予測値を基に算出したEBITDA 倍 率でおよそ6 倍にあたります。これを、ランクセスは現存する流動性からファイナンスします。この 買収でランクセスは、2011 年時点の1 株あたりの利益が上昇することを期待しています。

買収は、オランダの DSM 社従業員の代表者と協議の後、締結され、関係当局の承認を前提に、 2011 年前半に完了予定です。

ランクセスの CEO であるアクセル・ハイトマンは、次のように述べています。「DSM 社のEPDM 専門家チームとその資産を、ランクセスの中核事業である合成ゴム事業に統合することを歓迎し ます。この買収は、ランクセスの2015 年の特別項目調整前EBITDA の目標値(約14 億ユーロ) を達成するうえで重要なステップとなります」

DSM 社の取締役会会長のフェイケ・シーベスマ氏(Feike Sijbesma)は、次のように述べていま す。「DSM エラストマーズ事業の売却により、ライフサイエンスおよびマテリアルサイエンスに注力 するという当社の『ビジョン2010』戦略が実現します。売却プロセスも、望ましい期間内で進み、条 件面でも、株主と従業員にとって好ましい内容で進めることができました。当社は、この売却によ る収益性の強化が成長と利益の原動力となり、中期目標を達成できるものと確信しています」

シッタート・ヘレーンに本拠地を構える DSM エラストマーズは世界中に約420 名の従業員を擁し、 2010 年度の売上高は、約3 億8,000 万ユーロを達成する見込みです。DSM 社は、年間製造能 力16 万トンを備えたEPDM 工場をシッタート・ヘレーン拠点に、また年間製造能力4 万トンの同 工場をトリウンフォ(ブラジル) で稼動しています。ランクセスは、EPDM 製品事業本部をシッター ト・ヘレーンに置く予定です。

ギュンター・ヴァイマンスが事業部長を務める、テクニカルラバープロダクツビジネスユニットでは、 「ブナ®(Buna®) EP」の商標名でEPDM を販売しています。ランクセスは、マール拠点(ドイツ)お よびオレンジ拠点(米国テキサス州)でEPDM を製造しており、その年間製造能力は約12 万トン に達します。

世界の EPDM 市場は、中国とブラジルでの旺盛な需要が原動力となり、今後10 年間は、年間1 桁の成長率で伸びると予測されています。

この買収によりランクセスは、ACE 技術を活用し、技術面を強化する予定です。DSM 社は、現在 シッタート・ヘレーン拠点においてACE 技術の大規模な実装を行っています。ACE 技術は、従来 の技術と比較してEPDM 製造時に必要なエネルギーと製造コストを削減し、さらに広い用途への 応用ができることから、ゴムの用途の可能性が拡大すると期待されます。ランクセスは、既存のプ ラントへもACE 技術の導入を検討しています。

ランクセスの取締役会メンバーであるヴェルナ・ブロイヤスは、次のように述べています。「ランク セスは今後、より幅広いプレミアムEPDM 製品群の提供を通して、お客様のご要望にお応えして いきます」

EPDM は、自動車業界だけでなく、プラスチックの改良や、ケーブルおよびワイヤー業界、建築業 界、オイル添加剤業界などでも使用されています。超低密度、耐熱性、耐酸化性、耐化学薬品性、 耐候性、電気絶縁性などの卓越した特性を備えています。

テクニカルラバープロダクツビジネスユニットはEPDM 製品群以外にも、ポリクロロクレンゴム (CR)、水素化ニトリルゴム(HNBR)、エチレン酢酸ビニルゴム(EVM)およびニトリルゴム(NBR) などの製品を取り揃えています。同ビジネスユニットは、パフォーマンスポリマーズ部門(2009 年 売上高:24 億ユーロ)に属しています。約1,000 人の従業員を擁し、マールとオレンジ以外にもレ バクーゼン(ドイツ)、ドルマーゲン(ドイツ)およびラバンツェナウ(フランス)に製造拠点があります。

■DSM 社について
ライフサイエンスおよびマテリアルサイエンス企業であるロイヤル DSM N.V.(Royal DSM N.V.) は、人間と動物向けの育成、保護、および性能の向上をもたらすソリューションの提供を行ってい ます。DSM 社の製品は、人と動物の栄養と健康、パーソナルケア、医薬品、自動車、コーティン グ剤、塗料、電気電子、ライフプロテクションや住宅など広範な用途に使用されています。DSM社 は、経済的成果、環境品質、社会的責任という重要な分野への貢献にも注力しています。DSM グループの年間売上高は約80億ユーロにのぼり、世界中に約2万2,700 人の従業員を擁してい ます。オランダに本社を置くDSM社は、世界5大陸に拠点を構えています。同社はユーロネクス ト・アムステルダムに上場しています。DSM社の詳細については、www.dsm.com (英語)をご覧 ください。

これは、ドイツ・レバクーゼンで12月14日に発表されたリリースをもとに、ランクセス株式会社が発 表したものです。 この原文(英語)は、以下のURLにてご参照下さい。http://www.press.lanxess.com

ランクセスについて
ランクセスは、世界23カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2009年の総売上は 50億6,000万ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 14,400人、世界中に42の拠点を展開して います。主な事業は、プラスチック、合成ゴム、中間体、特殊化学品の開発、製造とマーケティン グです。ランクセスについての詳細は同社URLにてご確認下さい。http:// www.lanxess.co.jp

本件に関するお問い合わせ先:
ランクセス株式会社 コーポレートコミュニケーションズ TEL : 03-5293-8005 FAX : 03-5219-9773 lanxess.japan@lanxess.com

免責について (Forward-Looking Statement):
このニュースリリースには、ランクセス経営陣による現在の仮定と今後の予測に基づく記述があります。既知あるいは未知の各 種リスクや不確定性、その他の要素により、本頁に記載された予測と弊社の今後の総合売上高、財務状況、業績の数字が異な る場合があります。弊社は、ニュースリリースの記載事項を更新、もしくは今後の出来事や進展状況に合わせ、内容を変更する 義務はないものとします。

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