2012-09-21
ドイツの特殊化学品メーカー、ランクセス(LANXESS)は、米国で初の高性能プラスチック製造プラントを開設しました。ノースカロライナ州ガストニアに新設する同プラントにより、高水準の軽量化プラスチックに対する需要増への対応を図ります。
2,000万米ドル(1,500万ユーロ)を投じた同プラントは、年間2万トンの初期製造能力を備え、現地で45名の新規雇用を創出しました。
この新コンパウンド工場では、顧客のニーズにあわせて、ポリアミドやポリブチレンテレフタレートなどのベースポリマーを特殊添加剤やガラス繊維と混合・精製した、当社の定評ある高性能プラスチック「デュレタン(Durethan)」と「ポカン(Pocan)」が製造されます。 その優れた特性により、どちらの高性能プラスチックも、自動車部品、オイルパン、クーラントパイプ、バッテリーハウジング、ステアリングロッド、ペダル、ペダルブラケットといった多様な部品に使用されています。
これらの高度な革新的製品によって、自動車の金属部品の代わりとなる、従来品以上に軽量なプラスチック部品の設計を可能にし、燃費および排ガスの低減に貢献します。さらに、自動車メーカーと車両部品サプライヤーは、「デュレタン」や「ポカン」を採用することで、 さらなる廉価生産とデザインの自由度の向上を実現します。
ランクセスのCEOであるアクセルC. ハイトマンは、新プラントの稼働開始式典で次のように述べています。「このガストニアプラントの新設により、ランクセスは米国における自動車産業界の顧客に近接した立地で、軽量で燃費の優れた自動車開発においてより一層のサポートができるのです」
このランクセスのガストニア新拠点は、米国南部にある「auto belt」と呼ばれる地域の端に位置します。ドイツ企業数社を含む多くの自動車メーカーや自動車部品メーカーがノースカロライナ州とサウスカロライナ州に集積しています。ランクセスの顧客の多くを含む北アメリカの自動車部品メーカーの約4分の1が、ノースカロライナ州で製造工場を稼働しています。
高性能プラスチックの需要増は、増加する自動車生産と車両重量の軽量化が主な原動力となっています。高性能プラスチックの世界需要は、2020年まで年間約7%の増加が予測されます。また、プラスチックの含有量は自動車1台あたり約20%で、この割合はさらに増加すると見られています。
米国は高性能プラスチック最大の市場で、その大半の需要は自動車産業が占めています。同産業におけるCAFE(企業別平均燃費)基準の強化がこれらの最先端素材の需要を押し上げています。CAFE基準は、米国内で販売される乗用車と軽トラックの平均燃費値の改善を目指すものです。
高性能プラスチックのグローバル におけるバリューチェーン
ランクセスは、2012年から2014年の間に高性能プラスチック向けのグローバル製造ネットワークの拡大を図るため1億2,500万ユーロ(1億6,300万米ドル)の投資を見込んでいます。ランクセスの高性能プラスチックのバリューチェーンの中核は、アントワープ拠点(ベルギー)とクレフェルド-ユルディンゲン拠点(ドイツ)です。ランクセスは、アントワープ拠点において世界規模のポリアミドプラスチック製造プラントの新設を決定しました。さらに、最近では、ポリアミドの製造時に使用される中間体のカプロラクタムの製造能力増強が完了しています。
ポリアミドとその他のポリマーであるポリブチレンテレフタレートは、高性能プラスチックの「デュレタン」および「ポカン」を製造するため、ランクセスの拡大中のグローバルネットワークで繋がる各国のコンパウンド工場に送られます。無錫拠点(中国)では既存のコンパウンド工場の製造能力が増強され、ジャガディア拠点(インド)の新プラントは今年初めに稼働を開始しました。さらに、現在、ポルト・フェリース拠点(ブラジル)では、新工場を建設しています。また、最近では、ハッム・ユントロプ(ドイツ)にあるデュポン社との合弁会社のコンパウンド工場で、自動車産業および電気/電子産業向けのポリブチレンテレフタレートの製造能力増強を図りました。
またランクセスは、9月12日(9月18日:日本発表)にドイツに拠点を置くBond-Laminates 社の買収を発表し、自動車産業向けの軽量化材料のポートフォリオの強化を図りました。Bond-Laminates 社はオーダーメードの熱可塑性複合シートの開発及び製造を専門とし、「TEPEX」の商標名で販売しています。
マイケル・ゾベルが責任者を務めるハイパフォーマンスマテリアルズビジネスユニットは、パフォーマンスポリマーズ部門(2011年度売上高:51億ユーロ/67億米ドル)に属し、世界中に約1,550名の従業員を擁しています。
米国におけるランクセス
ピッツバーグ(米国ペンシルバニア州)に本社を構えるランクセスコーポレーション(2010 年度売上高:13 億ユーロ/17億米ドル)は、米国に12拠点を置き、約1,000名の従業員を擁しています。主な事業は、高性能合成ゴム、アドバンスト工業化学品、および特殊化学品の製造です。
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これは、ガストニア(米国ノースカロライナ州)、およびレバクーゼン(ドイツ)で9月17日に発表されたリリースをもとに、ランクセス株式会社が発表したものです。
この原文(英語)は、以下のURLにてご参照下さい。 www.press.lanxess.com
ランクセスについて:
ランクセスは、世界31カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2011年の総売上は88億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 16,900人、世界中に49の拠点を展開しています。主な事業は、プラスチック、合成ゴム、中間体、特殊化学品の開発、製造とマーケティングです。ランクセスは、持続可能性に優れた企業を選定する「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・ワールド・インデックス(DJSI World)」および「FTSE4Good」の構成銘柄です。ランクセスについての詳細は同社URLにてご確認下さい。www.lanxess.co.jp
本件に関するお問い合わせ先:
ランクセス株式会社 コーポレートコミュニケーションズ
TEL : 03-5293-8005 FAX : 03-5219-9773
lanxess.japan@lanxess.com
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