2014-05-09
~事業再構築に着手~
ドイツの特殊化学品メーカーのランクセス(LANXESS)は、2014年度第1四半期の業績を発表しました。2014年の緩やかなスタートに続き、現在、ランクセスは事業再構築に取り組んでいます。
ランクセスのCEOであるマティアス・ツァハトは、次のように述べています。「ランクセスは、再び競争力を一段と強化し、利益構造を大幅に改善する必要があります。そのために、事業ポートフォリオ、ビジネスユニット、管理部門および製造拠点の効率化に焦点をあて取り組んでいきます。」
管理部門の組織構造を最適化し、意思決定プロセスの合理化を行います。各ビジネスユニットでは顧客および市場指向の強化を行い、各製造拠点では収益性を分析し、必要であれば、いくつかのプラントの一時的あるいは永久的な閉鎖も検討します。また、ランクセスはゴム事業の競争力の強化とその事業ポートフォリオの改善を図るため、あらゆる選択肢を検討します。事業再構築に関する詳細は、今年度の下半期に発表される予定です。
経営効率化に向けた「アドバンス」プログラムの一環として昨年に実施された人員削減は予定通り完了しました。
第1四半期の業績
第1四半期の連結売上高は、前年同期比2.5%減の20億ユーロとなりました。全ビジネスユニットにおいて堅調な販売量の増加を達成しましたが、製品価格の値下げと為替差損による減少を相殺するに至りませんでした。
特別項目調整前 EBITDAは、前年同期比17.8%増の2億500万ユーロとなり、3月の業績発表時の予測値(約2億ユーロ)を達成しました。
収益増の主な要因は、全部門における販売量の増加、「アドバンス」プログラムによるコスト削減、そして、特にパフォーマンスポリマーズ部門において一時的な費用の発生がなかったことが挙げられます。しかしながら、製品売価の値下げの影響により減収となりました。
特別項目調整前 EBITDAマージンは、10%(前年同期:8.3%)に増加しました。
純利益は前年同期と横ばいの2,500万ユーロとなり、1株あたり利益も前年と同レベルの0.30ユーロでした。
ツァハトは次のように述べています。「第1四半期における合成ゴム市場は、依然として厳しい状況にありました。しかしながら、農薬ビジネスは引き続き堅調な伸びを示し、また、建設市場の好況も追い風となりました。」
財務状況
第1四半期の純金融負債は、2013年度末時点に比べ約1億ユーロ増の18億ユーロとなりました。これは、季節的要因(主に、年初に売上が好転したことで、売掛金と在庫が増加)による運転資本の増加によるものです。
営業キャッシュフローは、900万ユーロ(前年同期:マイナス1億6,000万ユーロ)になりました。
地域別業績
EMEA(ドイツを除く欧州、中東、アフリカ)地域は、グループ最大の売上高を誇る地域となります。売上高は6億1,800万ユーロを達成し、前年同期とほぼ同水準となりました。同地域は、グループの総売上高の30.3%を占めます。
ドイツの売上高は、前年同期比3%増の3億8,100万ユーロで、グループの総売上高の18.6%(前年同期:17.7%)を占めます。
北米地域の売上高は、前年同期比1.2%増の3億3,100万ユーロで、グループの総売上高の16.2%(前年同期:15.6%)を占めます。
中南米地域の売上高は、前年同期比11.4%減の2億1,700万ユーロで、グループの総売上高の10.6%(前年同期:11.7%)を占めます。
アジア太平洋地域の売上高は、前年同期比6.4%減の4億9,600万ユーロとなり、グループの総売上高における割合は24.3%(前年同期:25.3%)に減少しました。
事業分野別の業績
パフォーマンスポリマーズ部門の売上高は、前年同期比6.3%減の11億ユーロとなりました。製品売価の値下げが全ビジネスユニットの売上高に大きく影響を与えました。販売量は、前年同期の減少から一転し、当第1四半期は、ほぼ全てのビジネスユニットにおいて増加となりました。
特別項目調整前 EBITDAは、前年同期比4.5%増の1億1,700万ユーロとなりました。これは、販売量の増加および前年同期に計上されたシンガポールの新ブチルゴム製造プラント稼働の初期費用が当第1四半期では計上されなかったことがプラスの要因となりました。これらのプラスの影響は製品売価の値下げによる減少を一部相殺しましたが、原料価格の低下を上回る製品売価の低下となりました。
ベルギー拠点で発生したストライキは、さらなるマイナス要因となりました。
アドバンスト中間体部門の売上高は、前年同期比3.2%減の4億1,900万ユーロとなりました。サルティゴとアドバンスト工業化学品の両ビジネスユニットは、農薬業界における堅調な需要から売上を伸長しました。しかしながら、このプラス効果は、原料価格の低下に起因する製品売価の値下げによる減少を相殺するに至りませんでした。また、為替差損もわずかなマイナス影響を与えました。
特別項目調整前 EBITDAは、前年同期(7,100万ユーロ)より微増の7,200万ユーロとなりました。
パフォーマンスケミカルズ部門の売上高は、前年同期比5.8%増の5億5,000万ユーロとなりました。販売量は全ビジネスユニットにおいて増加しました。無機顔料および建設業界向けの製品群は、欧州の暖冬に伴う堅調な需要から売上増となりました。
特別項目調整前 EBITDAは、販売量の堅調な伸びにより前年同期比約33%増の6,800万ユーロとなりました。
今後の見通し
ランクセスは、今年度の経済情勢は緩やかな回復基調が続き、その主な推進力は経済先進地域にあるとみています。
ランクセスは、合成ゴムビジネスにおける厳しい競争環境に加え低価格傾向が継続するとみており、この影響を受け、パフォーマンスポリマーズ部門は軟調傾向が続くと予測しています。
農薬ビジネスは、第2四半期以降も引き続き堅調な需要を予測しています。建設業界における成長率見通しも弾みをもたらすでしょう。
これらの要素を踏まえて、ランクセスは、2014年度第2四半期の業績は前年同期より向上し、特別項目調整前 EBITDAは2億2,000万ユーロから2億4,000万ユーロを達成するとみています。
ツァハトは次のように述べています。「2014年度通年の特別項目調整前 EBITDAは、現時点で7億7,000万ユーロから8億3,000万ユーロを予測していますが、今後より具体的な予測値を発表する予定です。」
2014年度第1四半期 主要データ(単位:100万ユーロ)
| 2013年度 第1四半期 | 2014年度 第1四半期 | 変動率 (%) |
売上高 | 2,095 | 2,043 | -2.5 |
特別項目調整前EBITDA | 174 | 205 | 17.8 |
特別項目調整前EBITDA | 8.3 | 10.0 |
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純利益 | 25 | 25 | 0.0 |
1株あたり利益(EUR) | 0.30 | 0.30 | 0.0 |
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これは、ドイツ・ケルンで5月7日に発表されたリリースをもとに、ランクセス株式会社が発表したものです。
この原文(英語)は、以下のURLにてご参照下さい。 http://www.press.lanxess.com
ランクセスについて:
ランクセスは、世界31カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2013年の総売上は83億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 17,000人、世界中に52の拠点を展開しています。主な事業は、プラスチック、合成ゴム、中間体、特殊化学品の開発、製造とマーケティングです。ランクセスは、持続可能性に優れた企業を選定する「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス」のワールド・インデックス(DJSI World)とヨーロッパ・インデックス(DJSI Europe)および「FTSE4Good」の構成銘柄です。また、世界的なNPO組織CDPの調査から、気候変動に関して優れた取組みおよび情報開示を行っている企業で構成されるCDLI(Climate Disclosure Leadership Index:気候変動情報開示先進企業)に選定されています。
ランクセスについての詳細は同社URLにてご確認下さい。
www.lanxess.co.jp
本件に関するお問い合わせ先:
ランクセス株式会社 コーポレートコミュニケーションズ
村上 幸
TEL : 03-5293-8005 FAX : 03-5219-9773
lanxess.japan@lanxess.com
免責について (Forward-Looking Statements):
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その他の情報:
ランクセスのニュースリリースは www.lanxess.co.jp の”プレスリリース”項目よりご覧ください。また、役員およびその他の写真は http://photos.lanxess.com.(英語)より入手いただけます。ランクセスの動画および音声、ポッドキャストについては下記をご覧ください。http://multimedia.lanxess.com(英語)ランクセスのウェブマガジンは下記でご覧いただけます。
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(2014-00049J)