ランクセス、2016年度第3四半期の業績を発表

ドイツの特殊化学品メーカーのランクセス（LANXESS）は、2016年度第3四半期の業績を発表しました。好調な第3四半期を受けて、ランクセスは2016年度の業績予想を再び上方修正し、特別項目を除いたEBITDAは9億6,000万ユーロから10億ユーロの範囲とします。従来予想では9億3,000万ユーロから9億7,000万ユーロの範囲としていました。

2016年度第3四半期の特別項目を除いたEBITDAは、前年同期比9.4%増の2億5,700万ユーロ（前年同期：2億3,500万ユーロ）となりました。特別項目を除いたEBITDAマージンは、13.4%（前年同期：12%）に増加しました。この好調な業績は、第2四半期同様、特に「新」ランクセスの各部門（アドバンスト中間体、パフォーマンスケミカルズ、ハイパフォーマンスマテリアルズ）における堅調な事業展開に加え、コスト構造の改善によるものです。

ランクセスのCEOであるマティアス・ツァハトは、次のように述べています。「ランクセスは上半期の好調な業績を第3四半期も継続したことで、『新』ランクセスの事業展開の堅調さを証明しました。それを受けて、ランクセスは2016年度通期の業績予想を再び上方修正しました」 なお、2016年度第4四半期については、例年の傾向通り、これまでの四半期と比べて減速すると見ています。

第3四半期の好調な事業展開は純利益にも反映し、前年同期比51.2%増の6,200万ユーロ（前年同期：4,100万ユーロ）となりました。1株当たり利益は、0.68ユーロ（前年同期：0.45ユーロ）となりました。

連結売上高は、前年同期比1.6%の微減となり19億2,000万ユーロ（前年同期：19億5,000万ユーロ）となりました。原料価格の低下に伴う製品価格の値下げ分は、全ての部門における販売量の増加によってほぼ相殺されました。

成長軌道を邁進

ランクセスは第3四半期においても、引き続き成長軌道を維持しています。2016年8月31日付けで米国ケマーズ社の衛生・消毒用特殊製品事業の買収を完了しました。9月末には、次の重要な節目として、米国に拠点を置く化学会社ケムチュラ社の買収計画を発表しました。これによって添加剤のリーディングサプライヤーとしての位置づけをより強固なものにします。現在ランクセスでは、複数のワーキンググループによって統合プロセスの計画が進められています。買収取引は、ケムチュラ社の株主の承認、規制当局の承認、その他の慣習に基づく買収条件を満たした後、2017年半ばに完了する見込みです。

純金融負債は引き続き低水準

当四半期にはケマーズ社の事業買収の対価の支払いがありましたが、第3四半期末時点の純金融負債は、2億300万ユーロと、前四半期末とほぼ同じく低い水準にとどまりました。2015年度末に比べ純有利子負債が大幅に減少しているのは、主として、2016年4月に合弁会社ARLANXEO（アランセオ）の50%持分の対価として、サウジアラムコ社から約12億ユーロを得たことによります。2015年度末時点のランクセスの純金融負債は約12億ユーロでした。

全ての部門において利益率が向上

アドバンスト中間体部門の売上高は、前年同期比1.1%減の4億3,500万ユーロ（前年同期：4億4,000万ユーロ）となりました。特別項目を除いたEBITDAは、前年同期比9.2%増の8,300万ユーロ（前年同期：7,600万ユーロ）となりました。特に、アドバンスト工業化学品ビジネスユニットでは、製品のほぼ全ての最終市場の旺盛な需要により販売量が増加しました。サルティゴビジネスユニットは、虫除け剤の活性成分である「サルチジン®（Saltidin®）」の需要などの要素が農薬の需要低迷を相殺しました。特別項目を除いたEBITDAマージンは、19.1%（前年同期： 17.3%）と大幅に増加しました。

パフォーマンスケミカルズ部門の売上高は、前年同期比3.2%増の5億4,100万ユーロ（前年同期：5億2,400万ユーロ）となりました。この増加の主な要因は、販売量の増加に加えて、8月末付けで買収が完了したケマーズ社の衛生・消毒用特殊製品事業が後押ししました。特別項目を除いたEBITDAは、前年同期比5.8%増の9,100万ユーロ（前年同期：8,600万ユーロ）となりました。特に、ほとんどのビジネスユニットの販売量増加がこの業績向上に貢献しました。特別項目を除いたEBITDAマージンは、16.8%（前年同期：16.4%）と微増となりました。

ハイパフォーマンスマテリアルズ部門の売上高は、前年同期比2.3%の微減となり、2億5,700万ユーロ（前年同期：2億6,300万ユーロ）となりました。原料価格の低下に伴う製品価格の値下げ分は、販売量の増加によってほぼ相殺されました。特別項目を除いたEBITDAは、前年同期比31.3%と大幅に増加し、4,200万ユーロ（前年同期：3,200万ユーロ）となりました。この好業績の主な要因は、収益性の高い製品グループの販売量の増加と設備稼働率の向上です。特別項目を除いたEBITDAマージンは、16.3%（前年同期：12.2%）と大幅に増加しました。

ARLANXEO部門の売上高は前年同期比5.3%減の6億7,500万ユーロ（前年同期：7億1,300万ユーロ）となりました。販売量は、特にアジアの自動車業界における旺盛な需要により増加しましたが、これは原料価格の低下に伴う製品価格の値下げ分を相殺するに至りませんでした。特別項目を除いたEBITDAは、前年同期比3.2%減の9,100万ユーロ（前年同期：9,400万ユーロ）となりました。販売量の増加と設備稼働率の向上により、継続的な製品価格の下落分を相殺しました。特別項目を除いたEBITDAマージンは、13.5%の微増（前年同期：13.2%）となりました。

2016年度第3四半期　主要データ（単位：100万ユーロ）

	2015年度   第3四半期	2016年度   第3四半期	変動率（%）
売上高	1,953	1,921	-1.6
特別項目を除いたEBITDA	235	257	9.4
特別項目を除いたEBITDA   マージン（%）	12.0	13.4
純利益	41	62	51.2
1株あたり利益（EUR）	0.45	0.68	51.2

これは、ドイツ・ケルンで11月10日に発表されたリリースをもとに、ランクセス株式会社が発表したものです。
この原文（英語）は、以下のURLにてご参照下さい。
http://www.press.lanxess.com


ランクセスについて
ランクセスは、世界29カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2015年の総売上は79億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 16,700人、世界中に54の拠点を展開しています。主な事業は、中間体、特殊化学品、プラスチックの開発、製造とマーケティングです。また、ランクセスは、サウジアラムコ社との合弁会社ARLANXEO（アランセオ）を通して、合成ゴムを提供するリーディングサプライヤーです。ランクセスは、持続可能性に優れた企業を選定する「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス」のワールド・インデックス（DJSI World）および「FTSE4Good」の構成銘柄です。

ランクセスについての詳細は同社URLにてご確認下さい。www.lanxess.co.jp


本件に関するお問い合わせ先
ランクセス株式会社　コーポレートコミュニケーションズ
TEL : 03-5293-8005　FAX : 03-5219-9773
lanxess.japan@lanxess.com


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