2018-03-12
ドイツの特殊化学品メーカーのランクセス(LANXESS)は、 「2017年度ドイツ・イノベーション・アワード」の「気候と環境」分野において受賞したと発表しました。ベルリンで開催された授賞式で、Jochen Flasbarth ドイツ連邦環境省事務次官とHolgerLöschドイツ産業連盟(BDI)事務局次長がランクセスの皮革用化学品(LEA)ビジネスユニットの責任者であるルイス・ロペス-レモンに賞を授与しました。
ランクセスは、皮革製造工程の残留物をリサイクルするために開発された革新的な技術で、「環境に優しい製品とサービス」部門において受賞しました。ランクセスは、「資源効率の高い皮革用化学品製造(ReeL)」の下、レバクーゼンを拠点とする研究所INVITE社と共同で、皮革製造用の再なめし剤「X-バイオマー(X-Biomer)」を製造するためのモジュール式設備のコンセプトを実現しました。X-バイオマーは、皮の切り屑、切れ端、削り屑や、今まで通常は処分されてきた廃棄物および植物系バイオマスから製造されています。この革新的な設備は、皮革工場内で稼働することができます。
ロペス・レモンは受賞式で次のように述べています。「この受賞によって、ランクセスの資源効率の高い皮革用化学品製造が、持続可能性にむけて正しい方向に進んでいることが証明されました。この革新的なプロジェクトにより、皮革製造で発生する生産廃棄物はその工場内で直接リサイクルでき、皮革製造産業の持続可能性に大きく貢献できることを示していきたいと考えています」これによって、従来の、皮革工場から遠く離れた拠点での再なめし剤の生産に比べてはるかに効率的となります。
皮革工場内での再なめし剤の製造が可能に
このように、皮革工場は、ランクセスのX-バイオマー製品群のような再なめし剤を、工場内で全自動かつ独立したラインで製造することが可能になります。ランクセスのプロジェクト責任者であるディートリッヒ・テクトマイヤーは次のように述べています。「このプロジェクトは、今まで以上に、より持続可能な生産コンセプトに向けた非常に有望なステップとなります。なぜなら、皮革メーカーは、現場におけるジャストインタイム生産によってエネルギー消費、物流や梱包の資源を大幅に節約できるだけでなく、コラーゲンを含有する皮の削り屑などの副生成物も再なめし剤の原料として使用できるからです」
INVITE社とHELLER-LEDER社との3年間の共同プロジェクトには、総額500万ユーロの投資をしています。INVITE社によって構築されたモジュール式の設備は、現在HELLER-LEDER社の皮革工場内で実用試験が行われています。
この革新的プロジェクトは、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)から助成プログラムである「r+Impuls-資源効率化のための革新的技術‐産業資源効率化のための推進力」 の一環として、資金提供を受けています。この助成プログラムは、革新的な技術と製品の研究成果を産業利用へと転換するプロジェクトを支援しています。
排出ゼロの完全リサイクル
中規模の皮革工場では、副生成物として毎日1-2トンの削り屑が発生します。このようなプラントでは、ランクセスからリースする製造装置を使用することで、将来的にそれと同量の液体X-バイオマーを現場で直接製造することができます。廃棄物はすべてリサイクルされ、残留物も排出物もありません。テクトマイヤーは、次のように述べています。「このプロジェクトの目的は、環境に優しいだけでなく、経済的にも持続可能なコンセプトを持つX-バイオマー製品を皮革工場に提供することにあります」例えば、このコンセプトによって生産コストは増加しますが、物流費やエネルギーコストの削減により相殺されます。また、テクトマイヤーは、次のようにも述べています。「現在の目標は、パイロット段階のコンセプトモデルを検証することです。これ以外にも、このプロジェクトは持続可能性の向上に役立つでしょう」
皮革製品業界の持続可能性がますます重要に
皮革製品業界において持続可能性も不可欠です。従って 「持続可能な皮革マネジメント」への取り組みの一環でランクセスは、品質を妥協することなく持続的に環境に適した製品やプロセスの実現をサポートするために、皮革製品業界のお客様に革新的な技術を提供しています。ランクセスの製品は、二酸化炭素排出量削減やカーボンフットプリントの削減といった面で測定可能な利益をもたらし、最終的には地球温暖化の防止にも大きく貢献しています。製造、最終加工、およびリサイクルにおける効率の向上に加えて、原料および廃棄物に対するより環境に責任を持った取扱いを実現します。
皮革用化学品ビジネスユニット
皮革用化学品ビジネスユニットは、ランクセスのパフォーマンスケミカルズ部門(2016年度の売上高:約21億ユーロ)に属しています。世界中で事業を展開し、6カ国に拠点を置いています。約1,500名の従業員を擁し、うち150名以上がドイツで従事しています。
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これは、ドイツ・ケルンで2月22日に発表されたリリースをもとに、ランクセス株式会社が発表したものです。
この原文(英語)は、以下のURLにてご参照下さい。 http://www.press.lanxess.com
ランクセスについて
ランクセスは、世界25カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2016年の総売上は77億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 19,200人、世界中に74の拠点を展開しています。主な事業は、中間体、特殊化学品、プラスチックの開発、製造とマーケティングです。また、ランクセスは、サウジアラムコ社との合弁会社ARLANXEO(アランセオ)を通して、合成ゴムを提供するリーディングサプライヤーです。ランクセスは、持続可能性に優れた企業を選定する「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス」のワールド・インデックス(DJSI World)、ヨーロッパ・インデックス(DJSI Europe)および「FTSE4Good」の構成銘柄です。
ランクセスについての詳細は同社URLにてご確認下さい。
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(2018-00009J)