ランクセス、ドイツのクレフェルト・ユルディンゲン拠点で 無機顔料製造90周年を記念して式典を開催

ドイツの特殊化学品メーカー、ランクセス（LANXESS） は、ドイツのクレフェル・トユルディンゲン拠点にある世界最大級の無機顔料製造工場において、過去90年間にわたり数多くの製品向けに酸化鉄顔料と酸化クロム顔料を製造してきました。パリのエッフェル塔の塗料やロンドンのバッキンガム宮殿前の赤色アスファルト舗装をはじめ、世界中で、日常生活で遭遇する様々な製品にランクセスの顔料が使われています。90年前に小さな事業として始まったランクセスの顔料は、輝かしい成功へと転じました。1926年に製造を開始して以来、1,300万トン以上の顔料がクレフェルト・ユルディンゲン工場から出荷されました。

クレフェルト市の若者に向けて、新たな取り組みを開始

ランクセスは、製造だけでなく、地元のコミュニティとの繋がりも大切にしています。ランクセスの無機顔料（IPG）ビジネスユニットの責任者であるヨーク・ヘルヴィックは、ユルディンゲンの酸化鉄顔料工場の製造90周年を記念する式典で、「私たちランクセスは、 何十年にもわたるクレフェルト市の多大な協力に対して、感謝の気持ちを特別な形でお返ししたいと考えました」と、述べています。ヘルヴィックはクレフェルト市のフランク・マイヤー市長を式典に迎え、ランクセスが市の教育機関やユース支援団体のための新たな取り組み「Besser Lernen（よりよく学ぶ）」に着手することを発表しました。この取り組みは、市長を後援者とし、色彩スキームの活用やその他の方法で若者の学習環境やケアサービスを改善することを目的に、総額5万ユーロの基金で教育機関やユース組織が運営するプロジェクトをサポートします。公共教育機関やクラブなどの団体・機関は、クレフェルト市において実施される、最大1万ユーロの総費用を伴うプロジェクトの提案を申請することができます。ランクセスは、以下のポータルサイトにて、2016年12月2日まで申請を受け付けています。besserlernen.lanxess.de.

受賞者は特別審査員によって選出し、年末までに発表いたします。 参加規定と審査基準については、ポータルサイトでご覧いただけます。

マイヤー市長は次のように述べています。「ランクセスのようなグローバル企業が、私たちの市にこのような重要な拠点を持ち、その責任者の皆さんがランクセスとクレフェルト市の緊密で歴史的なつながりを維持することに注力してくださっていることを、大変うれしく思います。『Besser Lernen』イニシアティブは、企業が役立つ活動を行い、クレフェルト市やその市民に対するコミットメントを示す素晴らしい実例です」

顧客と競争力に向けた取り組み

ランクセスの無機顔料ビジネスユニットは、世界中の約5,000のユーザーに向けて、多種多様な製品の着色に使われる顔料を供給しています。「お客様もご存知のように、 ランクセスの数十年にわたる質の高い製品製造や、プロセス開発および最適化における経験は、多くの競合他社の中でも群を抜いています」と、ヘルヴィックは述べています。ランクセスの最重要拠点であるクレフェルト・ユルディンゲンにおいて、無機顔料ビジネスユニットは合成から梱包まで、酸化鉄の製造において高い価値連鎖（バリューチェーン）を提供しています。ヘルヴィックはまた、次のように述べています。 「この拠点の卓越した利点は、高度なプラント自動化です。それにより、最大限の製造能力とそれに伴う優れた費用対効果を実現します。さらに、ここクレフェルトでは、非常に熟練した従業員を擁し、環境への配慮と製造の両面において高度かつ持続可能な基準を設け、それが国際的な競争力を高めています。しかし、最も重要なことは、ランクセスが自ら携わる事業に真に精通し、アイデアに満ち溢れる非常に意欲的なチームを擁しているということです。それなしには、この成功を達成することは決してできなかったでしょう。そして、私たちは引き続き発展していきたいと考えています。」

ランクセスは、グループ全体の年間顔料製造量37万5,000トンのうち、クレフェルト・ユルディンゲン拠点だけで28万トン以上を製造しており、その製造量は増加し続けています。ランクセスはグループ内で2番目に大きなこの製造拠点を重要拠点としています。2005年から2015年の間に、約4億2,000万ユーロを同拠点に投資し、そのうち約2億ユーロが顔料製造関連に投じられました。ヘルヴィックは、次のように述べています。  「今や世界的に定評のある『バイフェロックス® （Bayferrox®）』の商標名を持つ顔料が過去90年にわたって市場での主要な地位を切り開いてまいりました。それには、ランクセス製品が高品質かつ高性能であることに加えて、革新的な能力と創造力を持つランクセス従業員が重要な役割を果たしてきたのです。」

急速に発展を遂げたランクセスの酸化鉄顔料

1920年代にユルディンゲン拠点のアニリン製造工場の責任者であったユリウス・ラウックスは、アニリンの製造工程で副産物として得られる酸化鉄スラッジを利用する方法を研究し始めました。1925年、彼は塩溶液の存在が顔料として理想的な、鮮明な色彩の酸化物の生成につながることを発見しました。この発見からわずか1年半で、酸化鉄顔料の製造が始まりました。1926年には年間製造量は1,200トンでしたが、1927年には5,000トンを超え急速に拡大しました。

しばらくして、合成酸化鉄顔料は市場において安定した地位を確立し、主にリノリューム、塗料、建設材料の着色に使用されていました。1960年代には、年間製造量は10万トンを超えるまでに増加しました。色相も数十年の間に著しく増加しました。1931年に顧客が選べる色相は25色だけでしたが、その数は現在100以上に拡大しています。

クレフェルト・ユルディンゲン拠点から生まれた酸化鉄顔料は、1976年に「バイフェロックス」という独自の名称を得て以来、顔料において最も重要な世界的包括ブランドとなりました。「バイフェロックス」は、高品質で、シンプルかつ環境とも調和のとれた製造工程が特長です。

1990年代に導入された顆粒顔料は重要な製品開発となりました。顆粒顔料は、低粉塵のため、取り扱いが容易なだけではなく、自由計量を可能にします。

最新の画期的な革新は、中国・寧波の新プラントです。無機顔料ビジネスユニットは、クレフェル・ユルディンゲン拠点の従業員とともに、「寧波プロセス」として知られる全く新しい技術をこの新プラントのために開発しました。以降、寧波プロセスは持続可能な酸化鉄顔料製造のもう一つの世界的基準となりました。

ランクセス「産業週間」に参加

ランクセスのクレフェルト・ユルディンゲン拠点での90年間にわたる酸化鉄顔料製造の歴史を記念する式典は、9月17日～29日の「Woche der Industrie（産業週間）」にドイツ国内で行われる364の様々な活動の中の1つとして開催されました。「産業週間」は、「Zukunft der Industrie（産業の将来）」グループによる取り組みで、15の団体・協会と労働組合、そしてドイツ連邦経済エネルギー省を1つに結びつけます。 「産業週間」の開催中、企業、地域そして労働者がそれぞれ、主要な雇用主、革新の原動力、そして地域で牽引的な役割を担う代表者して自らをアピールして参加します。「Zukunft der Industrie」の共同運営者の主要な目標は、産業の場としてのドイツの長期にわたる将来性を保護し、産業の競争力を高めることです。

無機顔料ビジネスユニット

ランクセスの無機顔料ビジネスユニットは、 パフォーマンスケミカルズ部門（2015年度の総売上高：21億ユーロ）に属しています。クレフェルト・ユルディンゲン（ドイツ）、ポルト・フェリース（ブラジル）、スターポイントビジネスパーク（米国ペンシルべニア州バーゲッツタウン）、ブランストン（英国）、ヴィラサール デ マール（スペイン）、シドニー（オーストラリア）、上海および寧波（中国）に製造拠点を置いています。世界中に約2,000人の従業員を擁し、その約800人がクレフェルト・ユルディン拠点で従事しています。詳細は、下記のURLをご覧ください。www.bayferrox.com

これは、ドイツ・ケルンで9月21日に発表されたリリースをもとに、ランクセス株式会社が発表したものです。
この原文（英語）は、以下のURLにてご参照下さい。 http://www.press.lanxess.com

ランクセスについて
ランクセスは、世界29カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2015年の総売上は79億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 16,700人、世界中に55の拠点を展開しています。主な事業は、中間体、特殊化学品、プラスチックの開発、製造とマーケティングです。また、ランクセスは、サウジアラムコ社との合弁会社ARLANXEO（アランセオ）を通して、合成ゴムを提供するリーディングサプライヤーです。ランクセスは、持続可能性に優れた企業を選定する「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス」のワールド・インデックス（DJSI World）および「FTSE4Good」の構成銘柄です。

ランクセスについての詳細は同社URLにてご確認下さい。www.lanxess.co.jp


本件に関するお問い合わせ先
ランクセス株式会社　コーポレートコミュニケーションズ
TEL : 03-5293-8005　FAX : 03-5219-9773
lanxess.japan@lanxess.com

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