ランクセス、2015年度通年の業績を発表

ドイツの特殊化学品メーカーのランクセス（LANXESS）は、2015年度通年の業績を発表しました。厳しい市場環境にもかかわらず、ランクセスは2015年度、順調な事業展開を図ることができました。事業再構築プログラムにおけるコスト削減、米ドル高、販売量の増加が主な要因となり、特別項目調整前EBITDAは前年比9.5%増の8億8,500万ユーロ（前年：8億800万ユーロ）となりました。結果として、前回発表時の通年業績予測範囲値（8億 6,000 万 ユーロから9億ユーロ）内となりました。全3部門が業績向上に寄与しました。

 

 

グループの特別項目調整前EBITDAマージンは11.2%（前年：10.1%）に増加、また純利益は1億6,500万ユーロ（前年：4,700万ユーロ）と大幅に増加しました。連結売上高は、79億ユーロ（前年：80億ユーロ）と前年比でほぼ横ばいとなりました。原料価格の低下に伴う製品売価の値下げ分は、為替の有利な影響によってほぼ相殺されました。

 

 

ランクセスのCEOであるマティアス・ツァハトは、次のように述べています。「2015年度は、ランクセスにとってあらゆる点で順調でした。ランクセスは、事業再構築プログラムを予定より迅速に実施しただけでなく、利益および財務状況を大幅に向上させました。それにより、成長軌道への確固たる基盤を構築しました」

 

 

財務体質を大幅に強化

 

純金融負債は、業績の向上、設備投資額の減額、運転資本のさらなる減少によって、前年比1億2,500万ユーロ減の12億ユーロと大幅に減少し、結果として、純金融負債はこの2年間で約30%減少となりました。2015年度の設備投資額は、前年比約3分の1減の4億3,400万ユーロ（前年：6億1,400万ユーロ）でした。ランクセスは、2016年度の設備投資額は約4億5,000万ユーロを予定しています。ランクセスのCFOであるミヒャエル・ポンツェンは、次のように述べています。「ランクセスは成長軌道にありますが、投資適格格付けを視野に入れながら、引き続き強固な財務戦略を推進します」

 

 

2015年度の増配提案

 

ランクセスの堅調な業績は、増配提案にも反映されます。ランクセスの経営委員会と監査委員会は、年次株主総会において2015年度の配当金として1株あたり0.6ユーロ（前年比20%増）を提案する予定です。この場合、配当総額は約5,500万ユーロとなります。

 

 

合弁会社「ARLANXEO」、4月1日に設立

 

関連各国の独占禁止法規制当局から事業移管に関して予想以上に早い承認を得たことにより、ランクセスとサウジアラムコ社による合成ゴムの合弁会社、ARLANXEOは、2016年4月1日付けで設立されます。

 

 

合弁会社設立に伴い、2016年度第2四半期よりランクセスの財務報告構成が変わり、パフォーマンスポリマーズ部門は、ARLANXEO（タイヤ&スペシャリティーラバーズとハイパフォーマンスエラストマーズの2ビジネスユニットから構成）とハイパフォーマンスマテリアルズビジネスユニットから成る新体制となります。アドバンスト中間体部門とパフォーマンスケミカルズ部門は、現体制を維持します。

 

 

堅調な財務体制で成長軌道

 

特殊化学品、化学中間体、高性能プラスチックのバランスのとれたポートフォリオで再編したランクセスは、成長軌道にあります。この「新」ランクセスは、中規模の市場と成長地域（北米、中国、東南アジア）への注力を基本的な考え方として事業を推進していきます。今後数年間で、ランクセスは、合弁会社設立によるサウジアラムコ社からの出資金額約12億ユーロのうち、有機的成長に約4億ユーロを投資する予定です。「設備投資を行う上での前提条件は、価値を生み出すこととなります。各部門は設備投資額に関して5,000万ユーロから1億5,000万ユーロの予算を計上しています」と、ツァハトは述べています。また、自社株買い戻しに約2億ユーロ、金融負債削減に約4億ユーロを活用する予定です。

 

 

ランクセスは、外部的成長の機会も検討しています。「また、ランクセスがすでに展開している事業分野に統合の機会を活用していきます。さらに、ランクセスは、関連する事業分野においてポートフォリオ拡充の機会も検討しています。ここでも、統合された化学バリューチェーンと適切なアプリケーション主導型事業の両面を考慮します」と、ツァハトは述べています。

 

 

部門別の業績

 

パフォーマンスポリマー部門の売上高は、前年比4.5%減の約39億ユーロとなりました。厳しい市場環境にも関わらず、特別項目調整前EBITDAは前年比28.1%増と大幅に増加し5億200万ユーロ（前年：3億9,200万ユーロ）となりました。これは、為替の有利な影響、事業再構築プログラムによるコスト削減、販売量の増加によるものです。それに伴い、特別項目調整前EBITDAマージンは、12.7%（前年：9.5%）に増加しました。

 

 

アドバンスト中間体部門の売上高は、前年比で微減の約18億ユーロとなりました。特別項目調整前EBITDAは前年比10.1%増の3億3,900万ユーロ（前年：3億800万ユーロ）となりました。米ドル高、継続する農薬業界およびその他の市場における堅調な需要、事業再構築プログラムによるコスト削減が増益に寄与しました。特別項目調整前EBITDAマージンは、18.6%（前年：16.7%）と大幅に増加しました。

 

 

パフォーマンスケミカルズ部門の売上高は、前年比4.8%増の約21億ユーロとなりました。特別項目調整前EBITDAは前年比21.2%増と大幅に増加し3億2,600万ユーロ（前年：2億6,900万ユーロ）となりました。全ビジネスユニットにおいて為替の有利な影響、事業再構築によるコスト削減、原料価格の低下が増益に貢献しました。それに伴い、特別項目調整前EBITDAマージンは、15.6%（前年：13.5%）に増加しました。

 

 

今後の見通し

 

2016年度に好スタートをきったランクセスは、2016年第1四半期の特別項目調整前EBITDAは2億4,000万ユーロから2億6,000万ユーロの範囲を予測しています。2016年度通年のアドバンスト中間体部門およびパフォーマンスケミカルズ部門の事業展開は、安定基調または緩やかな上昇のペースで進むと予測しています。ハイパフォーマンスマテリアルズ部門においても販売量の増加を見込んでいます。厳しい競争環境は、合成ゴムビジネスにおいて継続し、さらに利益率は縮小すると予測しています。ランクセスは、2016年度通年の特別項目調整前EBITDAは8億8,000万ユーロから9億3,000万ユーロを予測しています。

これは、ドイツ・ケルンで3月17日に発表されたリリースをもとに、ランクセス株式会社が発表したものです。

 

この原文（英語）は、以下のURLにてご参照下さい。 www.press.lanxess.com

 

 

 

ランクセスについて：

 

ランクセスは、世界29カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2015年の総売上は79億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 16,200人、世界中に52の拠点を展開しています。主な事業は、プラスチック、合成ゴム、中間体、特殊化学品の開発、製造とマーケティングです。ランクセスは、持続可能性に優れた企業を選定する「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス」のワールド・インデックス（DJSI World）および「FTSE4Good」の構成銘柄です。

 

ランクセスについての詳細は同社URLにてご確認下さい。

 

www.lanxess.co.jp

 

 

本件に関するお問い合わせ先：

 

ランクセス株式会社　コーポレートコミュニケーションズ

 

TEL : 03-5293-8005　FAX : 03-5219-9773

 

lanxess.japan@lanxess.com

 

 

免責について (Forward-Looking Statements)：

 

このニュースリリースには、ランクセス経営陣による現在の仮定と今後の予測に基づく記述があります。既知あるいは未知の各種リスクや不確定性、その他の要素により、本頁に記載された予測と弊社の今後の総合売上高、財務状況、業績の数字が異なる場合があります。弊社は、ニュースリリースの記載事項を更新、もしくは今後の出来事や進展状況に合わせ、内容を変更する義務はないものとします。

 

 

その他の情報：

 

ランクセスのニュースリリースは www.lanxess.co.jp の”プレスリリース”項目よりご覧ください。また、役員およびその他の写真は webmagazine.lanxess.com （英語）

 

 

ランクセスのTwitter、Facebook、Linkedin、Youtubeの公式ページは下記サイトをご覧ください。

 

www.twitter.com/LANXESS_JP （日本語）