ランクセス、難燃剤「エメラルド・イノベーション3000」の製造能力拡大

ランクセスの難燃剤「エメラルド・イノベーション3000」を製造するエルドラド拠点（米国・アーカンソー州）。このボトルネック解消プロジェクトにより、年間製造量が1万トンから1万4,000トンに増加しました。（写真：ランクセスAG）

ドイツの特殊化学品メーカー、ランクセス（LANXESS）は、難燃剤「エメラルド・イノベーション^®（Emerald Innovation^®）3000」の製造能力増強プロジェクトが完了したと発表しました。このボトルネック解消プロジェクトにより、年間製造量が1万トンから1万4,000トンに増加し、持続可能な生産体制を整えました。

ポリスチレン断熱材発泡体メーカーは、ヘキサブロモシクロドデカン（HBCD）難燃剤からランクセスの「エメラルド・イノベーション3000」のような、より持続的な代替品に切り替える傾向にあります。ランクセスのアディティブス（ADD）ビジネスユニットの責任者であるアンノ・ブロコウスキーは、「世界需要の約50%はすでに新しい技術を採用しています」と述べています。ランクセスは、2017年4月、米国のケムチュラ社の買収を完了し、「エメラルド・イノベーション3000」事業は、ランクセスに引き継がれました。

ADDビジネスユニットのブロミンソリューションズ、エグゼクティブ・バイス・プレジデントであるジョン・デヴィッドソンは、次のように述べています。「2021年までに発泡体メーカーによるHBCDの使用禁止が世界的に義務づけられるため、ランクセスのようなポリマータイプの臭素系難燃剤メーカーは、顧客が生産設備を転換し、承認を受けられるよう、十分な供給および技術サポートをこの先数年にわたって提供する必要があります。ランクセスは、発泡体メーカーの設備転換をサポートし、さらには、建設市場向けの最も持続可能な技術・製品の安定した供給を確保するために取り組んでいます」

「エメラルド・イノベーション3000」は、ランクセスのエルドラド拠点（米国・アーカンソー州）で製造しています。今年１月には、サウスプラント工場で11,000平方フィートの新しいパイロットプラントの稼働を発表しました。このプラントは、新たに改良された難燃剤の開発をサポートします。

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これは、ドイツ・ケルンで5月19日に発表されたリリースをもとに、ランクセス株式会社が発表したものです。

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ランクセスについて

ランクセスは、世界25カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2016年の総売上は77億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 19,200人、世界中に75の拠点を展開しています。主な事業は、中間体、特殊化学品、プラスチックの開発、製造とマーケティングです。また、ランクセスは、サウジアラムコ社との合弁会社ARLANXEO（アランセオ）を通して、合成ゴムを提供するリーディングサプライヤーです。ランクセスは、持続可能性に優れた企業を選定する「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス」のワールド・インデックス（DJSI World）および「FTSE4Good」の構成銘柄です。

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