ランクセスの無機顔料、着色コンクリート防護壁に採用

ドイツの特殊化学品メーカーのランクセス（LANXESS）の無機顔料が、このたび、ドイツの道路で初となる着色コンクリート防護壁のパイロットプロジェクトに採用されました。防護壁の着色によって、安全性を確保するだけでなく、視覚的効果も実現します。防護壁は、一般的にくすんだ灰色ですが、このたびバーデン・ヴュルテンベルク州の3ヵ所に設置された防護壁は、緑色、オレンジ色、赤色、黄色で着色され、景観との美しい調和を実現しています。このたびの現場打ちコンクリートの着色に使用された液体顔料は、耐候性を備えたランクセスの無機顔料がベースとなっています。

ドイツのベーブリンゲン地域のK 1060（地域道路）は、レニンゲンの街とその周辺の工業地域を一般道へとつなぐ基幹道路として活用されています。2014年11月に決定された同地域の道路再開発の一環として、様々な箇所で安全対策を講じることが義務づけられ、着色のオプションも含めた現場打コンクリート防護壁の工事の入札が行われました。ベーブリンゲン地区議会で高速道路課の責任者であるエンジニアのアンドレアス・クライン氏は、次のように述べています。「落札した複数の建設会社は、避けられない損傷や損耗などを受けても選択した色の効果が損なわれないことを理由に、最も持続可能なソリューションとして着色現場打コンクリートの採用に合意しました。周囲の景観により効果的に調和するように、各箇所に異なる色を使用するというアイデアも取り入れられました。灰色のコンクリート壁は単調ですが、一方で、変化に富む着色コンクリートは、周辺との調和が容易で、人目を引き付け、元気を与えます」

パイロットプロジェクトの3ヵ所の防護壁は、総計約0.5kmの長さがあります。この地域は、道路横につくられた土手があり、自転車道もそれに繋がっています。ここでは全体的に、緑色の「カラーサーム^®（Colortherm^®）」酸化クロム顔料が着色に使用されています。道路の反対側には、オレンジ色の「バイフェロックス^®（Bayferrox^®）」酸化鉄顔料が使用されました。この色は後方の石壁にマッチし、橋台とのコントラストを高めています。

公共事業課前の防護壁にはレニンゲン自治体によって赤色が選択されました。土木事務所の従業員は職場からこの防護壁が見えます。このコンクリート防護壁の両端は可視性を高めるために黄色が使用されました。クライン氏は次のように述べています。「これは安全性に貢献するだけでなく、洗練されて見えます。色のコントラストは申し分ありません」

工事に携わった建設会社はDortmund-based VSB Infra GmbH & Co. KG社で、交通設備とコンクリート製の防護建築物の全国規模の業者です。レニンゲンで使用された同社のスリップフォーム舗装機によって、毎分1.5メートルの速さでコンクリートが打設されました。工事用の連続施工用着色生コンクリートは、TBR Frischbeton Stuttgart GmbH社が供給しました。使用された液体顔料は、レックリングハウゼンのHarold Scholz GmbH & Co. KG社によって製造され、バイフェロックスとカラーサーム顔料が使用されました。

計180立方メートルのコンクリートがパイロットプロジェクト向けに使用されました。約8立方メートル積載のミキサー車で20～25メートルのコンクリート防護壁をつくることができます。VSB Infra社のマネージングディレクターであるカイ・ペータゼン（Kay Petersen）氏は、市内向けのデザイン要素として、着色された現場打コンクリートを使い、スリップフォーム工法の排水路と縁石もつくれると述べています。「弊社のスリップフォーム舗装機を使用して、これらもつくることができるのです。機械の洗浄に関しては、全く異なる色に変える場合のみ必要で、色を少しずつ変えていく場合は、必要ありません」

ランクセスの無機顔料ビジネスユニットの用途エンジニアであるミヒャエル・アヴェアディック（Michael Averdick）は、道路デザインにより一層、色が使用されることを期待して、次のように述べています。「ランクセスは、この分野に大きな市場の可能性があると見ています。町、都市、地方の自治体が駐車区域や交通事故の可能性が高いエリアに縁石工事の入札募集をする際、着色コンクリートの使用を条件に入れることもできるのです。着色コンクリートは従来のペイントと異なり、メンテナンスを必要としません」

現場打コンクリートでつくられた着色打放しコンクリートの防護壁は、視覚的インパクトを高めます。バスレーン、交差点、自転車道などの異なるエリアを、明確に、永続的に区分することができます。デザインの可能性は無限です。環境に優しいランクセスの無機顔料「バイフェロックス」と「カラーサーム」は、赤、黄、緑、茶、黒を取り揃えており、計100以上もの異なる色相の製品群を幅広い用途分野に使用することができます。顔料は耐セメント性、耐アルカリ性、そして完全な耐候性と耐光性を備えています。詳細は下記のURLをご覧ください。

www.bayferrox.com

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これは、ドイツ・ケルンで12月15日に発表されたリリースをもとに、ランクセス株式会社が発表したものです。

この原文（英語）は、以下のURLにてご参照下さい。 http://www.press.lanxess.com

ランクセスについて：

ランクセスは、世界29カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2013年の総売上は83億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 16,700人、世界中に52の拠点を展開しています。主な事業は、プラスチック、合成ゴム、中間体、特殊化学品の開発、製造とマーケティングです。ランクセスは、持続可能性に優れた企業を選定する「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス」のワールド・インデックス（DJSI World）とヨーロッパ・インデックス（DJSI Europe）および「FTSE4Good」の構成銘柄です。

ランクセスについての詳細は同社URLにてご確認下さい。

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