2013-05-28
ドイツの特殊化学品メーカーのランクセス(LANXESS)は、今年の年次株主総会において約2,000名の出席者を前に、2012年度が好業績であったことを発表しました。グループの通年の連結売上高は、前年比4%増の90億9,400万ユーロとなりました。特別項目調整前EBITDAは、前年比7%増の12億2,500万ユーロ、 純利益は前年比2%増の 5億1,400万ユーロとなりました。
ランクセスのCEOであるアクセルC. ハイトマンは、次のように述べています。「株主の皆様方にも、昨年度の好業績の恩恵を受けていただきたいと思います。」 経営委員会と監査委員会は、2012年度の配当金として1株あたり1ユーロを年次株主総会で提案しました。前年比約18%増となり、配当総額は8,300万ユーロを上回ります。
ランクセス、需要低迷に積極的な対策
ハイトマンはまた、ランクセスが直面する2013年度の厳しい状況について説明しました。特にタイヤおよび自動車産業における脆弱な市場環境のもと、2013年度第1四半期 の連結売上高は前年同期比12%減の21億ユーロとなりました。特別項目調整前 EBITDAは、前年同期比53%減の1億7,400万ユーロ、純利益は前年同期比87%減の2,500万ユーロとなりました。
ランクセスは、これらの状況に対し、すでに積極的な対策を講じています。 「ランクセスは皆様の期待に応えるべく、迅速に揺るぎなく、そして目的達成を重視して対応してまいります」とハイトマンは述べています。
ランクセスは、パフォーマンスポリマーズ部門の複数のプラントを一時的に閉鎖し、柔軟な資産管理およびコスト管理方針を継続しています。さらに、パフォーマンスケミカルズ部門においても追加の措置が予定されています。これらの措置は、単に短期的なコスト削減の実現のみを意図しているのではありません。ランクセスは、当該部門の世界の各拠点の中長期的な競争力強化を目指しています。また、ランクセスは、2013年の設備投資予算額を、6億5,000万~7億ユーロから6億ユーロに縮小しました。
下半期は復調の見込み
ランクセスは、第2四半期の特別項目調整前 EBITDAは徐々に回復すると見込んでいますが、2億2,000万ユーロを下回ると予測しています。ハイトマンは下半期には経済が回復してくると展望しています。 「アジア、特に中国では、大幅な好業績が期待できる一方で、欧州市場では、困難な状況が続くことでしょう。農薬の需要は引き続き堅調で、建設業界では緩やかな回復を期待しています」とハイトマンは述べています。ランクセスは、2013年度通年の特別項目調整前 EBITDAは、10億ユーロを下回ると予測しています。
中期利益目標として掲げている特別項目調整前 EBITDAの目標値(2014年度:14億ユーロ、2018年度:18億ユーロ)は維持できると見ています。ランクセスはこれらの目標を達成するため引き続き、技術力に優れた製品、新興市場、そしてメガトレンドの農業、都市化、水資源、車社会化に注力して取り組んでいきます。
特に「グリーンモビリティ」は、引き続きランクセスの成長分野の中核となっています。2012年度の「グリーンモビリティ」関連製品および技術の売上高は、全体の約17%を占めています。ランクセスは、未来の車社会をより効率的で環境に優しいものにするために、車両軽量化や航空機用部品向けの高性能プラスチックや、「エコタイヤ」用の高性能合成ゴムによって貢献しています。年次株主総会の出席者は、展示や図解で実際にこれらの製品を目にすることができました。
3事業部門では、ランクセスの持続的成長に貢献するプロジェクトが進行中です。パフォーマンスポリマーズ部門では、シンガポールのブチルゴム製造プラントの開所式が予定通り2013年6月4日に行われます。商業生産は予定通り第3四半期に開始されます。アドバンスト中間体部門は2015年までにレバクーゼン拠点において、サルティゴ事業部が農薬の有効成分の分野を強化するなど、約1億ユーロの投資を計画しています。パフォーマンスケミカルズ部門では、タイヤ生産に使用される高性能ブラダーの新製造プラントが、数日前にブラジルで開設されました。
5周年を迎えるランクセス・アリーナとランクセス教育支援プロジェクト/予定通り本社機能をケルンへ移転
今年の年次株主総会は、ちょうど5年前にランクセスが命名権を取得したランクセス・アリーナで開催される5回目の総会となります。
2008年6月の命名以来、ドイツの人々の間でのランクセスの認知度はほぼ30%増加しました。これはビジネス関連の約500人を対象に、2013年3月にドイツで行われたオンライン調査による結果です。昨年、ランクセス・アリーナには約150万人の観客が訪れ、ドイツで最も観客数を集めたイベント会場となりました。そして今年の第1四半期には、世界の多目的会場の第3位にランクされました。
ランクセスは、この9月よりケルンとの関係をさらに密接にし、ランクセス・アリーナに隣接するケネディプラッツ 1に建設中の新本社社屋「ランクセスタワー」から、グローバルに事業を展開します。ハイトマンは次のように述べています。「ケルンの新グループ本社は、ランクセスの事業運営の基盤となるドイツやノルト ライン・ヴェストファーレン州に対する明確なコミットメントを表しています」
ランクセスグループ本社のケルンへの移転計画は予定通り進んでいます。それに伴い、約1,000名の従業員が 約38,500平方メートルの床面積を備える「ランクセスタワー」に移動します。グループ本社の新社屋は、2013年9月3日に開所式が行われます。この新社屋の模型は、年次株主総会の出席者に紹介されました。
ランクセス教育支援プロジェクトも、5年前にスタートしました。2008年以降、テーマに沿ったプロジェクト週間、科学知識を競うイベント、また材料提供や寄付金などを通して、ランクセスは学校での科学教育の促進をサポートしてきました。大部分のプロジェクトはドイツで実施されています。例えば昨年末から、小学校の授業向けに特別に開発した化学実験キットを配布しています。ドイツのランクセスの事業拠点に近接する地域では、合計270の市立小学校が実験キットを受け取りました。これまでにランクセスは600万ユーロを教育支援プロジェクトに投資しました。その内ドイツだけで 400万ユーロを占めています。このように、ランクセスは世界中に約200のプロジェクトを通して、約10万人の青少年の育成活動を行ってきました。
ハイトマンは次のように述べています。「この取り組みは、サポートを受ける人たちのためだけでなく、ランクセス自体の利益のために、引き続きランクセスの持続可能な企業戦略の不可欠な部分となっています。ドイツの化学産業に専門家が不足していることを誰も否定することはできません。ですからその影響を受ける誰もが、積極的に関与する必要があるのです」
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これは、ドイツ・レバクーゼンで5月23日に発表されたリリースをもとに、ランクセス株式会社が発表したものです。
この原文(英語)は、以下のURLにてご参照下さい。 http://www.press.lanxess.com
ランクセスについて:
ランクセスは、世界31カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2012年の総売上は91億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 17,400人、世界中に50の拠点を展開しています。主な事業は、プラスチック、合成ゴム、中間体、特殊化学品の開発、製造とマーケティングです。ランクセスは、持続可能性に優れた企業を選定する「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・ワールド・インデックス(DJSI World)」および「FTSE4Good」の構成銘柄です。また、気候変動に関して優れた取組みおよび情報開示を行っている企業で構成されるCDLI(Carbon Disclosure Leadership Index:情報開示先進企業リスト)に選定されています。ランクセスについての詳細は同社URLにてご確認下さい。www.lanxess.co.jp
本件に関するお問い合わせ先:
ランクセス株式会社 コーポレートコミュニケーションズ
村上 幸
TEL : 03-5293-8005 FAX : 03-5219-9773
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その他の情報:
ランクセスのニュースリリースは www.lanxess.co.jp の”プレスリリース”項目よりご覧ください。また、役員およびその他の写真は http://photos.lanxess.com.(英語)より入手いただけます。ランクセスの動画および音声、ポッドキャストについては下記をご覧ください。http://multimedia.lanxess.com(英語)ランクセスのウェブマガジンは下記でご覧いただけます。
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